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電通 「2020年 日本の広告費」発表、コロナ禍でリーマンショック時に次ぐ下げ幅

2021.2.26

電通は、日本の総広告費と媒体別・業種別広告費を推定した「2020年 日本の広告費」を発表した。

それによると、2020年(1~12月)日本の総広告費は、世界的な新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)拡大の影響による各種イベントや広告販促キャンペーンの延期・中止により、4-6月期を中心に大幅に減少。7月以降は徐々に回復の兆しを見せ10-12月期には前年並みに回復傾向にあったが、通年で6兆1,594億円(前年比88.8%)となり、東日本大震災のあった2011年以来、9年ぶりのマイナス成長。リーマン・ショックの影響を受けた2009年(同88.5%)に次ぐ下げ幅となったことを明らかにした。

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2020年の総広告費は、通年で6兆1,594億円(前年比88.8%)。3月以降、新型コロナの影響により国内外の人の動きが制限され、4月に発出された緊急事態宣言以降、日本経済は大きく減速した。インバウンド消費がほぼなくなり、外出自粛により外食、交通・レジャーを中心に大きなダメージを受け、広告業界もその余波を受けた。7月以降は徐々に回復の兆しを見せ始め、10-12月には前年並みに戻りつつあったが、通年では前年を大きく下回った。

東日本大震災の2011年以来、9年ぶりのマイナス成長で、リーマン・ショックの影響を受けた2009年以来、11年ぶりの2桁減少。1947年の「日本の広告費」統計開始以来、2番目の下げ幅である。

一方、外出・移動の自粛で巣ごもり需要は活発化した。デリバリーやネット通販、オンライン会議やオンラインイベント・セミナー(以下、ウェビナー)、リモートワーク、キャッシュレス決済など、社会におけるデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)が一気に加速。それに伴い、インターネット広告費が先行して回復し、通年でプラス成長となった。マスコミ4媒体由来のデジタル広告費も前年に続き2桁成長をみせ、デジタル起点の広告販促活動がさらに進化・成長した1年となった。

なお、プロモーションメディア広告費は、各種イベント・展示会、従来型の広告販促キャンペーンの延期・中止に伴い大幅に減少。それらに付随した広告展開を担うマスコミ4媒体広告費も大幅減となった。

 

マスコミ四媒体広告費は2兆2,536億円(前年比86.4%)、インターネット広告費は2兆2,290億円(前年比105.9%)、プロモーションメディア広告費は1兆6,768億円(前年比75.4%)。

プロモーションメディア広告費の内訳では、屋外広告が2,715億円(前年比84.3%)、交通広告が1,568億円(前年比76.0%)、折込が2,525億円(前年比70.9%)、DM(ダイレクト・メール)が3,290億円(前年比90.3%)、フリーペーパーが1,539億円(前年比72.9%)、POPが1,658億円(前年比84.2%)、イベント・展示・映像ほかが3,473億円(前年比61.2%)。

 

その他の広告関連市場についても発表しており、商業印刷市場は1兆7,500億円(前年比87.9%)、ポスティング市場は1,156億円(前年比95.8%)となっている。