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【ビジネス】共進ペイパー&パッケージ
最新B1デジタル印刷機で新規事業
1枚130円の紙袋で『ハコプレ紙袋』を強化

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2020.5.8

株式会社共進ペイパー&パッケージは昨年、ハイデルベルグのB1インクジェットデジタル印刷機『プライムファイア106』の設置を機に、インターネットで小ロットからオリジナルデザインの紙袋が注文できる『ハコプレ 紙袋』サービスを本格的にスタートした。また、印刷会社向けにB1デジタル印刷機による小ロットの印刷受託サービスも開始。ネットとデジタル印刷を活用したビジネスイノベーションを見据えている。

 

サイズ的制約が解消

 

Web上で紙袋をデザインできるPackPlay(画像は弊社発行物)

Web上で紙袋をデザインできるPackPlay(画像は弊社発行物)

同社は神戸に本社を持つ紙器パッケージ印刷会社。全国5工場、タイ1工場で紙器・段ボールケースを製造、販売している。2013年にはネットで小ロットパッケージを受注する『ハコプレ』を開設。主に小ロット・短納期の需要を取り込みながら順調に成長し、POPや紙袋、ギフト向けオリジナルパッケージにサービスを広げている。

これまでの主力生産機はB2判デジタル印刷機で、同社が受注する90%のパッケージサイズをカバーしてきたが、対応サイズをB1にまで引き上げることで、受注時のサイズの制約を解消する。また、プライムファイア106はCMYKにオレンジ・バイオレット・グリーンの7色仕様。パントン色の95%をカバーしており、パッケージなどで多用される特色表現を可能にしたほか、最新の枚葉印刷機スピードマスターXLをベースに1枚あたり120億のインキドロップをコントロールする高精度のシステムで安定した高い品質の製品を印刷する。これによりデジタル印刷とオフセット印刷をシームレスに運用する環境が整う。

同社ではそうした生産体制の強化に加え、新規事業を起ち上げ、Webを活用したビジネスを加速させている。現在、Web上でPOPサービスを提供する『ポップレ』を展開しているが、『ポップレ プロフェッショナル』という新しいサービスを展開する。月額8,000円を支払うことで、ロットに関わらず同じ単価でPOPを提供する。これにより多店舗を展開する企業が新規店舗を出店する場合、必要な時に必要な数のPOPを低価格で得ることができる。

さらに、新規事業では紙袋のサービス『ハコプレ 紙袋』を強化すべく、市場で最も大きいA3サイズ、A4ヨコサイズの2種類に特化した低価格サービスを開始。基本料金5,000円で1枚130円の戦略的な価格で、フルカラー紙袋の提供を始めた。

 

小ロットの紙袋を安価に

 

見積りも簡単

見積りも簡単

『ハコプレ 紙袋』は「ほしい紙袋を、ほしい時に、ほしい量だけ、ほしい価格で」をコンセプトにしている。これまで、製造工程の複雑さから最低ロットで2,000枚から3,000枚が必要とされてきた紙袋を100枚でも高品質で提供する。1961年の紙器・段ボール製造工場の立ち上げ以来、半世紀にわたって積み重ねてきた技術と、最新のデジタル印刷、加工技術によりサービスが可能にした。

サイズはSSSサイズからワイン袋、A4ファイルサイズ、BIGなど大小様々な定型サイズ、ミリ単位で設定できる自由サイズ。見積りは『ハコプレ 紙袋』サイトで3Dイメージを確認しながら、サイズ入力、数量、タイプなどを入力するだけで、その場で金額が提示される。見積りが完了すると仮注文が確定し、同社の専門スタッフが設計し、AI形式の展開図が送られてくる。展開図をもとにデザインし、入稿すると仕様の確認書が届き、3D WEB校正(オプションで本機校正もあり)で最終確認。製造・納品の手順になる。

用紙はコート135㎏、片艶クラフト120g/㎡、晒クラフト120g/㎡、未晒クラフト120g/㎡、ビオトープGA-FS、タントから選べる。形状は『手提げ付き袋』、『角底袋』、『配送袋』の3種類。手提げひもは、紙ひも(紙単紙)、ハッピータック、スピンドルひも、アクリルテープ(平ひも)、エクセルフィラメントで、色も豊富に用意されている。

同社では『L(A3)サイズ』、『A4横サイズ』の2種類に仕様を絞った低価格サービスを開始。1枚130円(基本料金5,000円)で全面フルカラーのオリジナル紙袋を提要している。現在、キャンペーンとして1人1回限り、基本料金50%引きとなっている。

用紙は片艶クラフト120g/㎡、晒クラフト120g/㎡、未晒クラフト120g/㎡の3種類。表面加工はUVコート(超光沢)、OPニス(微光沢)、マットOPニスから選択する。納期は20営業日(15営業日・1枚137円以下、10営業日・1枚146円以下)。

100枚発注した場合は基本料金込みで1万8,000円。一般的な価格がおよそ5万円~10万円なので、かなり割安になる。

デザインは『ハコプレ』で採用されているデザイン作成ツール『PackPlay』でも可能。デザインソフトがなくてもブラウザ上に画像データをアップロードするだけで簡単にデザインすることができる。

 

B1デジタル印刷機による

『BeONE Clubサービス』

 

印刷会社に向けては『BeONE Clubサービス』を起ち上げ、Web入稿限定で印刷通販のようにPOPや色校正でプライムファイア106を仕様限定で利用できるようにした。同社の関東工場(千葉市)は小ロット特化の製造環境が整っており、1枚でも高品質・低価格で提供。小ロットになりがちなオリジナルデザインや単発イベントなどの販促物などで、外注先としての利便性を高めている。

基本料金は月額3万円(先着30社までの限定、以降は5万円)。毎月1案件が無料、2件目以降が2万1,000円/20枚。例えば什器の別パーツ4種類×各5枚も1案件として取り扱う。特色対応は1色につき1万円。用紙はコート160㎏、マットコート135㎏、サンカード220㎏。納期は3営業日以内発送となる。

同社常務取締役の鍛治川広和氏は新事業立ち上げのきっかけとなったプライムファイア106について「印刷業界、パッケージ業界に大きなインパクトを与えるものと想像している。今回、“見える手”である顧客、サプライヤー、協力業者、社員と、“見えざる手”である様々な縁、偶然、チャンスに導かれた」と述べ、「ゲームチェンジャー」に位置付けた。また、プライムファイア106により2020年までに関東工場の売上を20億円に引き上げる目標への目処が立ったと強調。「ハコプレを誰も真似ができないと思えるような事業にしたい」と語っている。