共同印刷 フィルムレス紙包材を開発、プラスチック使用量を削減した環境配慮製品の拡充へ
共同印刷株式会社は「フィルムレス紙包材」を開発した。これは同社の得意とする紙加工の技術を生かしたプラスチックフィルムを使わない紙仕様包材で、プラスチック使用量を大幅に削減し、紙のリサイクル性を向上させるものであり、社会のサステナビリティ推進に貢献する。
現在、世界的な社会課題となっている「廃棄プラスチックによる海洋汚染問題」や「温室効果ガス排出量削減」に向け、環境負荷を低減する容器包装が求められている。その解決策の１つとして、石油由来のプラスチックパッケージから、植物由来でリサイクルが可能な紙素材への移行が進んでいる。
ただし、昨今流通している紙仕様パッケージの多くは、紙とPET、PE、PP などのプラスチックフィルムを貼り合わせて構成されており、脱プラスチックへの対応としては不十分である。そこで共同印刷が得意とする紙加工の技術を活用し、プラスチックフィルムを使わない紙仕様包材を開発した。これによりプラスチック使用量を大幅に削減し、紙のリサイクル性を向上させた。
今回開発したフィルムレス紙包材は、シール層としてフィルムを貼る代わりに樹脂をコーティングしてヒートシール層を形成しているため、プラスチック使用量を大幅に削減している。
この包材の使用により、環境に配慮したパッケージを実現できる。また既存の包装機で製袋可能のため、包材切り替えコストも抑えられる。
同社では今後も環境に配慮した包材の拡充をすすめ、持続可能な社会の実現をめざす。
＜「フィルムレス紙包材」の機能・特長＞
・紙マークの付与が可能
・プラスチック使用量とCO₂排出量の削減が可能
・主なメーカーの包装機で製袋が可能
・フィルムパッケージ同様に様々な形態に対応が可能
・リサイクル性が向上
