イニュニック 高付加価値創出・市場開拓、トヨテック自動カッティングプロッタ導入活用事例 美装本表紙、ラベル、シール、缶バッチ市場、表紙デザイン、ラベル、シール、缶バッチ

株式会社イニュニック(東京都板橋区中丸町、山住貴志社長)は、トヨテックの自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」を導入し、少部数美装本の表紙デザイン、シール・ラベル、カード、缶バッチなど小ロット付加価市場を創出し開拓している。山住貴志社長は「イニュニックは少部数の美装本、アートブック、写真集の作成をトムソン加工(ビク抜き)の木型を必要としないトヨテック自動カッティングプロッターの導入で多彩なデザイン加工が可能になりました。弊社は東京アートブックフェアーのスポンサー会社として実験的な印刷物の制作を行っています。出版社や自費出版の作家、学生をはじめ様々なお客様からシール、ラベル、缶バッジ、カードなどでトヨテックのカッティングプロッターを活用しています」と高付加価値市場の創出の成果を語った。

イニュニック山住貴志社長

イニュニック1991年に創業。自費出版、写真集、同人冊子、卒業アルバム、上製本、特殊製本、冊子装丁本、オフセット印刷、オンデマンド印刷、PUR製本、上製本、特殊加工、UV印刷まで多岐にわたる市場の小ロット美装本を得意としている。

板橋区中丸町の本社工場と熊野町のデジタル印刷・製本加工の二つの製造拠点を持ち、KOMORIA全判4色機LED-UVのLITHRONE A-37、菊半裁4色機 LITHRONE S-426、デジタル印刷機はRICOH Pro C7210(銀トナー対応)、RICOH Pro C7500(白・金・クリアトナー対応)、RICOH Pro C9200、RICOH Pro C9500、コニカミノルタAccurioPress C14000、製本加工ではホリゾン中綴じ機、PUR無線綴じ機、永井菊全断裁機、宮本角丸機、石田かがり機、笹岡工業ツインリング製本機、内田テクノ穴あけ機、MITEC 表紙貼り機、合本・表紙クルミ機、イチョウ・プレス機などデザイン・DTPからCTP、印刷、製本加工の一貫設備を完備する。

ビク抜き・トムソン加工の木型不要、自動カッティングプロッターで市場開拓

イニュニックは東京アートブックフェアーのスポンサー企業であり「高付加価値本」を得意とする。山住貴志社長「当社は300種類以上の用紙を扱います。自費出版や写真集、同人冊子、卒業アルバム、上製本、特殊製本、冊子装丁相談、PUR製本、上製本など特殊加工の高付加価値加工がお客様から要請されることが多くあります。これまではビク抜き(トムソン加工)で時間とコストをかけていましたが、小ロットには向かないという課題がありました」と述べる。しかし、2023年にトヨテック自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」(振動刃付)」の導入してからはこれらの課題を解決した。

トヨテックの自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」で付加価値市場を開拓
表紙デザインが異なるデザインブック自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」で制作

「当初カッティングプロッターは、ビク抜き・トムソン加工前のサンプルを作るための機械という認識でした。トヨテックの自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」は、自動給紙と排出処理の機能があり、大きな驚きでした。3年前にトヨテックの自動給紙カッティングプロッターDG-5070Plus」を導入後はデザインデータから自社でカッティングが出来るようになりました。ビク抜きを外注していたのでは時間とコストがかかり、小ロットでは採算が合いませんでした。トヨテックのカッティングプロッターはデザインデータから表紙を作ることができます。付加価値が全く違ってきます。カッティングプロッターを導入してからは、それまで出来なかった様々な仕事ができるようになりました。有名私立大学の学生の冊子本のデザインブックは表紙のデザインが全て違うデザインのカッティングをしてほしいという要望でした。一冊毎に表紙が違うデザインをカッティングプロッターで作るという案件です。デザインデータは約400種類あり、それらの表紙をカッティンプロッター一冊づつ制作して大変喜ばれました。本文の印刷はオンデマンドです。また、ファッションにこだわる女子大ではパーソナル本をオンデマンド印刷と表紙をカッティングプロッターで制作しました」と高付加価値製本の事例を紹介した。

少部数美装本市場に向けて

山住貴志社長は「トヨテックの自動カッティングプロッターDG-4060Plusの導入は高付加価値市場の開拓が目的でした。厚い紙を自由自在にカッティングして扱い、大量生産ではなく小ロット美装飾本が可能になりました。それをWebでお客様に知らせると、あっという間に人が集まりました。面白い本を作りたいというお客様です。カッティングプロッターで作る楽しさが付加価値になります」と手応えを実感する。

自動給紙、自動排紙の自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」

トヨテックの自動カッティングプロッターDG-4060Plusはオンデマンド印刷と製本加工を行う熊野工場に設置している。現場ではデザインデータからカッティングして製品が完成する生産性とスピードを高く評価する。「従来のカッティングプロッターは手差しでした。試作以上の運用は現実的ではありませんでしたが、トヨテックのDG-4060Plusは、シートを自動で給紙・カット・排出まで行うことができ、サンプル制作だけの用途にとどまらず、小ロットの生産機として使えます。木型代がかさむために採算が取れずに断らざるを得なかった案件もありましたが、木型なしで多様な加工ができることは差別化と付加価値創出の大きな武器になっています」と担当者はメリットとして付加価値創出の機器として活用している。

イニュニックは美装本だけでなくラベルやシール、カード、玩具、ペーパークラフトなど厚紙を使った商品でカッティングプロッターを活用している。「ラべル、シール、缶バッジ、値札のタック紙は6mmまでの厚さまで対応できます。また、段ボール、厚紙の名刺、カードをオンデマンド印刷と連携しています」と述べ様々な新商品を開発したという。

美装本や写真集の表紙を自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」で制作
厚紙の製品サンプル
写真集の表紙を自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」で制作
デザインデータの絵柄を自動カッティングプロッター「DG-4060Plus」で制作

出版社の編集者や大学生からも「イニュニックにいけば面白いものができる」と作品集や卒業論文集の制作が依頼されることが多くなった。山住貴志社長は「トヨテックのカッティングプロッター「DG-4060Plus」は小ロット美装本と小ロットオンデマンド印刷の価値を創出する武器に育っています」と述べる。社名の「イニュニック」は『生命』を意味する。山住貴志社長は「本には生命が宿っています。カッティングプロッターの加工は紙の価値を高めます」と今後の活用に大きな期待を寄せている。

  • 株式会社イニュニック
  • 東京都板橋区中丸町31-3
  • 電話03-5995-6608

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