【倒産情報・札幌市】昭レPLUS事業停止、自己破産申請へ
昭レPLUS(株)(札幌市西区発寒16条)は、5月26日に事業を停止し自己破産申請の準備に入った。 同社は1972年(昭和47年)7月創業、翌73年(昭和48年)4月に法人改組された印刷業者。82年8月に商号を昭和レーベル工業(株)から昭和レーベル印刷工業(株)へ変更した。96年に北海道では初となる6色タイプの大型ラベル印刷機を導入したほか、99年にはオフセットタイプラベル・凸版輪転ラベル印刷機を導入するなど積極的な設備投資を行い、顧客を開拓。札幌市内を中心に東京都内および近郊地域の食品メーカーや包装資材業者などを主力得意先としていた。食品トレーや缶、プラスチック容器などに貼り付け表示するラベルやステッカーの印刷を主体として、パンフレットやポスター、名刺などの印刷も手がけ、ピークとなる2003年3月期には年売上高約9億7800万円を計上していた。
しかし、同業者間の受注獲得競争などから2019年3月期の年売上高は約6億6000万円にとどまっていた。2020年以降はコロナ禍の影響による外食産業の低迷などが重なって業況が低迷し、2024年3月期の年売上高は約4億9000万円にダウン。この間、設備投資に伴う借入金の負担に加え、紙やインク塗料など材料費の高騰から収益面での悪化が続いていた。6期連続で営業赤字となるなど資金繰りが多忙化していたなか、2025年4月に容器・トレー製造を手がける関連会社のプラス化成工業(株)を合併し、現商号へ変更。シール印刷と容器製造をワンストップで提供できる体制を構築したものの、決済難に陥り、事業の継続を断念した。負債は2024年3月期末時点で約4億1000万円。