DNP 全頁活版印刷、パリのガイドブックで活版印刷技術を提供

全頁活版で印刷されたパリのガイドブック『MA VIE A PARIS』
全頁活版で印刷されたパリのガイドブック『MA VIE A PARIS』

18世紀パリの手工芸技術を継承して作られる白い陶器で有名なフランスのライフスタイルブランド「アスティエ・ド・ヴィラット」は、全頁活版印刷で作られたガイドブック「MA VIE A PARIS(私のパリ生活)」(日本語版)の一般販売を開始した。
同書はデザイナーであるイヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットが、パリのテイストを具現化した作品。『私のパリ生活』のタイトル通り、イヴァン氏とブノワ氏が個人的に通う店や場所も紹介。有名店から隠れ家的な店舗まで掲載されている。自分たちが本当に居心地が良いと感じるパリならではの場所の雰囲気を魅力たっぷりに且つ詳しく解説する。世界で唯一、活版で印刷されたガイドブックとなる。
日本語版の出版に際し、大日本印刷(DNP)とタッグを組み、同社の活版印刷技術を13年ぶりに提供した。100年以上にわたってDNPが独自に開発とリニューアルを重ねている書体「秀英体」を採用 し、国内の職人たちの手による『私のパリ生活』の印刷作業を行った。
フランス語のアルファベットが26文字であるのに対し、日本語で使用される文字の数は3,000を超える。すべての行程は手作業で進められた。
原稿を目視しながら一人目の職人が、細かい仕切りの入った木棚に並ぶ漢字と仮名の活字を一文字ずつ拾い、二人目が不足している活字を鋳造する。そして三人目の植字工が数字とアルファベットを追加しながら、活字をページの形に組んでいった。

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