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KOMORI KGCスマートファクトリー参加企業が「KPコネクトアライアンスプログラム」共同記者発表会、企業連携を強化

(株)小森コーポレーション(東京都墨田区、代表取締役社長持田 訓氏、以下、KOMORI)は2月2日、茨城県つくば市の「KOMORIつくばプラント」で、「KPコネクトアライアンスプログラム」の参加企業が出席し、共同記者発表会を開催した。KOMORIは小森グラフィックテクノロジーセンター(KGC)第三期リニューアルで、印刷工程管理ソフトウエア「KP‐コネクト」を基盤としたスマートファクトリー化を進めている。企業間連携「KP-コネクトアライアンスプログラム」(API『Application Programming nterface』)により、企業間の垣根を超えたジョブデータの共有を進め、印刷産業のスマートファクトリー化、DX 化の推進に貢献する。

KPコネクトアライアンスプログラムを発表

KOMORIは、つくばプラントのKGCの第三期リニューアに着手した(2024年10月予定)。新KGC は、同社の IT プラットフォームである KP-コネクトを活用し、製造 DX を実現するスマートファクトリーとなる。KGCのリニューアルに先立ち、KP-コネクトの API を公開し、KP-コネクトの工程管理モデルであるKP-コネクトプロの接続先企業との連携をより強化する。

KP-コネクトアライアンスプログラムは、 DX 加速の流れを汲み、KP-コネクトの導入が増加すると同時に、連携する企業が増えており、現在の接続実績企業が20 社に及んでいる。昨年のIGAS2022 では、物流機器(AGV)や省人化ロボットなど異業種の機器とのデータ連携が目立った。今回のAPI公開をきっかけに、KOMORIではアライアンス企業との連携を強化。『生産の未来が体感できる空間』に向けたリニューアルを進めていく。今後はさらに連携先の拡大へAPI 接続テスト環境を整え、オープンでフレキシブルな対応を進めていく。

共同記者会見で、小森コーポレーション持田訓代表取締役社長は、「印刷産業は非常に業務内容が複雑であり、また感性が重要視されるビジネスのため標準化が難しいとされてきた。このためKOMORIではKGCで技術教育や標準化に取り組んできた。さらに業態変革、IT、DX、スマートファクトリーが求められている中で製造工程を合理化していくことは他の製造業と同様に避けて通れない。その際に重要になるのが工程を『見える化』して正しい流れにすることであり、受注から納品までのプロセスを整流化し、スマートファクトリーを構築していくことが求められる。当社の KP-コネクトプラットフォームは、このような取り組み支援し、実現するための重要なアイテムとなる。今後もオープンな環境を準備し、各企業と連携できるように努める。本日のアライアンスの発表は大きな意義を持ち、印刷産業のDX化、発展に貢献すると確信している」とアライアンスの意義を強調した。

KPコネクトアライアンスプログラムを発表するKOMORI持田社長

続いてKOMORIの藤巻陽介執行役員事業推進本部長が会見の主旨、秋山洋一ICT推進部部長がAPI連携を説明し、参加企業がコメントを述べた。

参加企業のコメント

(株) SCREEN グラフィックソリューションズ 田中志佳代表取締役社長執行役員
 当社と小森コーポレーションは、過去から製版と印刷工程の自動化に取り組み、2017 年にはソリューションプラットフォームの「EQUIOS」と「KP-コネクトプロ」がシステム融合し、省力化を推進する機能を提供した。KP-コネクトの API が公開されると共に、KGC のリニューアルが、未来のスマートファクトリーを生み出す環境になると確信しており、当社も協力して印刷 DX に繋がるソリューションを提供する。

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株) 安田庄司取締役常務執行役員
富士フイルムグループは、プリプレス、デジタルプレス、後加工の各工程でソリューションを展開するメーカーとして、小森コーポレーション様とこれまでもお客様の要望を叶えるため連携してきた。今後も連携をより密にして印刷産業の DX 推進に大きく貢献していたいと考えている。今回 KGC のリニューアルにより、印刷の未来が体感できる場となる事を期待している。

ホリゾン・インターナショナル(株) 衣川竜二代表取締役社長
ホリゾンは、DX が叫ばれる中、2018 年より本格的に Smart Factory の実現に向けた取り組みを実施している。ポストプレスを視点に上流工程を考えることが、より効率的に End to END のワークフローへと繋がると確信し、進めてきた。弊社の機器管理システム iCE LiNK では KP-コネクトプロからの JDF データを受け取り、進捗を返すことが実現できている。今回の API 公開でよりシームレスな関係へと発展することを期待している。

(株)デュプロ 田中日出男代表取締役社長
印刷業界においては、受注から調達、印刷、後加工、そして発送に至るそれぞれの工程において自動化やシステム化によるリアルタイム管理による生産性の向上が求められてきた。
このような課題を解決する手段として、デュプロは後加工工程の IoT ツール「Duplo+Insight」の提供を開始した。印刷会社様は工程毎の見える化にとどまらず全体統合を図ることで、意思決定や行動を新たな高みへ引き上げようとされている。今回の「KP-コネクト」との連携を通じて、最適なソリューションづくりのお手伝いができればと楽しみにしている。

【KP-コネクト接続先企業(敬称略)】

□MIS:J SPIRITS、ビジネスイーブレーン
□プリプレス:SCREEN グラフィックソリューションズ、コダック、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ
□印刷機械:小森コーポレーション
□ポストプレス:Duplo、ホリゾン、芳野 YM マシナリー、MBO、H+H、Perfecta、Hohner、BOGRAMA
□自動搬送:APT

□ KP-コネクトアライアンスプログラム
2017 年 6 月 各工程の製品と KP-コネクトが相互に接続。印刷会社の生産性向上と印刷のバリューチェーン全般の最適化を目的としたパートナーシッププログラム

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