P栄文舎 デジタル印刷機で常に新しいチャレンジ

P栄文舎 デジタル印刷機で常に新しいチャレンジ

長尺・両面印刷で3つ折り会社案内、ラテックスでオリジナル壁紙

 株式会社P栄文舎は、デジタル印刷機RICOH Pro Cシリーズの長尺機能を活かし、中小企業・飲食・小売店のビジネス支援に向けて低価格で小ロットの3つ折会社案内、製品パンフレットを提供している。また、ラテックスインクジェットプリンターRICOH Pro Lシリーズを活用したオリジナル壁紙のネット通販サイト「カベプリント.com」を運営するほか、インターネットを通したオリジナルのぼり旗も受注。同社ではデジタル印刷機を活用し、常に新しいチャレンジに取り組んでいる。

デザインテンプレートで

小規模事業所の販促支援

 同社は1949年、神奈川県津久井町(現・相模原市)で創業。地域を中心にページ物印刷、業務印刷を受注し、事業を拡大してきた。現在、従業員数は9名。生産設備はオフセット印刷機がB2ワイド4色機・2台、デジタル印刷がRICOH Pro C9110・2台、RICOH Pro C7110S・1台、RICOH Pro L4160・1台。このほか加工機として無線綴じ機、中綴じ機、丁合機、折機、断裁機、カッティングプロッターなどを揃えて、制作から加工までの体制で需要に応えている。

 2006年、“平成の大合併”で津久井町が相模原市に編入。それまで主力事業の一つだった官公需印刷の減少が見込まれたことから、商業印刷の強化を図るため、4色オフセット印刷機を導入した。以降、相模原市と東京西部の町田・八王子地域の中小企業や飲食・小売店向けの販促を支援する印刷物の受注を進めてきた。

 一方、中小企業や飲食・小売店向は販促予算が限られ、デザイン費用もそれほどかけられない。同社では会社案内やメニュー、販促物を充実させたいという潜在的なニーズを掘り起こすため、テンプレートを利用してデザイン費用を抑える印刷サービスを開始。サービスの質を変えたのはRICOH Pro Cシリーズの導入だった。それまで3つ折り・A4・6ページはオフセット印刷機を使わざるを得なかったが、RICOH Pro Cシリーズにより長尺・両面印刷が可能になったことで“3つ折り”の小ロット対応が可能となった。

2台のRICOH Pro C9110が稼動

 同社の関戸昌邦社長は、「中小の企業や飲食、小売店にとって、会社案内や販促物の作成に数十万円をかけることは大きな負担となります。そのコストの大半がデザインや印刷会社とのやりとりで、テンプレートを使えば数万円に費用を抑えることができます」と、発注しやすい環境づくりを強調。また、「ふんだんに販促ができて集客する大企業や大手チェーン店と、小規模の事業所は差がついてしまいます。そうした中小の企業、飲食、小売店を応援できれば、地域の活性化にもつながります」と、地域経済支援の必要性も指摘する。 同社では相模原・町田・八王子地域以外の商圏拡大を目的にネット印刷サイト「会社案内印刷コム」を開設。「テンプレートプラン」、「カスタマイズプラン」、「フルオリジナルプラン」のプランを用意して、予算や目的に応じて選べるようにした。テンプレートプランでは50部1万5,500円(A4・4ページ)からの費用で発注することができる。長尺を利用した3つ折りタイプでも50部2万7,900円。業種ごとにテンプレートを用意しており、計60種類以上をラインアップしている。

RICOH Pro Cシリーズによる3つ折りパンフレット

 

ラテックスプリンターのRICOH Pro Lシリーズ

雰囲気を変えるオリジナル壁紙

のぼり旗も低価格で提供

 2018年、同社ではネット通販サイト「カベプリント.com」を開設。オリジナル壁紙の受注を開始した。

 同サイトでは用意された画像を選ぶ「画像選択コース」、手持ちの画像を入稿する「データ支給コース」、同社に相談してデザインする「相談提案コース」のプランから選択。「画像選択コース」では同社が契約している高品質画像サイトの7,200万点から画像を選ぶことができる。

 壁紙の素材はパルプ/ポリエステル。サイズは920㎜×40㎜。施工がしやすく、再剥離タイプのため、簡単に剥がすことができる。印刷はラテックスインクジェットプリンターRICOH Pro Lシリーズを活用。水性タイプのため、屋内用途にも適している。

 「カベプリント.com」は一般消費者に限らず、店舗装飾向けにも利用されている。季節ごとにデザインを変えることで、店舗の雰囲気づくりが可能となる。

 「飲食店は面白い業態と言えます。お客様が入ればほぼ100%注文を受けることができるからです。しかし、小規模の飲食店の課題は集客です。店が立地する地域や季節の味が出せる力がオリジナル壁紙にはあります。RICOH Pro Lシリーズの魅力は様々な素材に印刷でき、壁紙以外にも店舗装飾のバリエーションに幅広く対応できます」(関戸社長)

 RICOH Pro Lシリーズはオリジナル壁紙以外にも屋外ディスプレイにも活用。その一つがオリジナルのぼり旗で、こちらもデザインやキャッチコピーのテンプレートを用意し、1枚1万5,000円、同時仕上げの2枚目が単価2,000円で提供する。

 同社では現在、「会社案内印刷コム」、「カベプリント.com」を展開するほか、「冊子印刷サービス「PRINTBOOK」、PTA広報印刷サービス「PTA広報イーピー」、プログラム印刷サービス「ピアノ発表会プログラム作成.TOKYO」の5つの専門サイトを設けている。いずれも小ロットから対応。RICOH Proシリーズ、RICOH Pro Lシリーズの特性を活かしている。

 「地域のイベントでかき氷を出すことになり、味はイチゴだろうと考えていましたが、子供たちに聞くとブルーハワイというわけです。実際に最も注文があったのがブルーハワイでした。聞かないと分らないし、やってみないと答えが出ないことが多い。傷だらけの人生かもしれませんが、やらないよりもそうしてチャレンジした方が面白いじゃないですか」

 同社ではLIMEXによる名刺・ポスター印刷サービスや、マスクと買い物袋がセットになった名入れ可能なエチケットグッズの提供を開始。時代に応じて常に新しい商材を加えようとしている同社の取り組みを、RICOH Proシリーズ、RICOH Pro Lシリーズがサポートしている。

株式会社P栄文舎

神奈川県相模原市緑区中野545

https://www.eibunsha.co.jp/

会社案内印刷コム

https://www.kaisha-annai.info/

カベプリント.com

http://cabeprint.com/

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