リコー×エトリア 資源循環を競争力に転換する業界初のモノづくりコンセプト「Circular New」を始動 「進化する循環」として新たな価値を創出

株式会社リコーとエトリア株式会社は、資源循環を新たな製品価値とモノづくりの競争力につなげる業界初※1のモノづくりコンセプト「Circular New」に基づく取り組みを開始する。第一弾として、リコーのA3モノクロ複合機に本コンセプトを適用し、2027年前半から日本および欧州で展開する予定。
従来のアジア地域の基幹工場での生産方式(集約生産)では約76%だった新規資源使用率を、消費地近接型の循環生産(消費地生産)では業界最高水準となる最小約21%※2まで低減する。ユーザーは、従来と同様に最新世代の製品を選択するだけで、性能や品質とのトレードオフなく資源循環に貢献できる。

※1 回収部品を活用し、新規資源使用率を最小約21%まで低減した新造機の生産は業界初(事務機器業界主要各社の公開情報に基づく同社調べ。2026年9月時点)。新造機とは、工業プロセスによって初めて製造された製品
※2 重量比。A3レーザー複合機の新造機として。新規資源使用率は、回収部品の活用状況等により変動する

Circular Newが実現する循環

Circular Newは、製品の企画・設計から生産、利用、回収、再活用までを一つの循環として捉え、市場で使用された製品を、新たな付加価値を持った製品を生み出すための資産として活用するモノづくりのコンセプト。従来の集約生産に加え、日本およびフランスに消費地生産拠点を設け、地域内で資源や部品を循環活用することで、資源循環をさらに拡大する。
これにより、新規資源使用量の抑制や長距離輸送の削減などによる環境負荷低減に加え、資源調達リスクや地政学リスクなどの影響を受けにくい生産体制を構築し、安定した製品供給につなげる。
集約生産品と消費地生産品を同一の製品ラインアップとして供給し、生産方式の違いによらない一貫した製品価値を提供する。

「進化する循環」で環境負荷低減の一歩先へ

エトリアは、リコー・東芝テック・OKIの技術と経験を結集して生まれたモノづくり企業。複合機やプリンターなどの画像機器を開発・生産し、アナログ情報とデジタル情報をシームレスにつなげ、情報価値を高めるデバイスを提供する。ユーザーの課題に寄り添い、信頼されるパートナーとして社会の発展に貢献する。

リコーとエトリアはこれまでも、再生樹脂や再生鉄などの再生素材を活用し、製品の新規資源使用量の削減に取り組んできた。エトリアは、将来の循環利用を見据え、世代や機種を越えた筐体骨格(フレーム)・部品の共通化、部品の長寿命化、分解・交換しやすい構造などを製品の企画・設計段階から取り入れてきた。
こうした設計基盤に加え、製品・部品の状態に関するデジタル情報の活用や選別・品質保証技術を組み合わせることで、再生材の活用に加えて、製品に組み込まれた資源や部品まで活用範囲を拡大し、最新世代の製品への適用を可能とした。

両社はCircular Newにより、資源循環を環境負荷低減にとどめず、循環するたびに資源や部品を次の世代の製品価値へとつなぎ、モノづくりそのものを進化させていく「進化する循環」を目指すとしている。

資源循環×消費地生産で選ばれる開発・生産基盤を構築

近年、世界的な気候変動や資源制約の高まり、地政学リスク、物流網の混乱などを背景に、製造業には環境負荷の低減と安定供給を両立するモノづくりへの転換が求められている。リコーグループは、「ESGと事業成長の同軸化」を掲げ、製品の新規資源使用率を2030年に60%、2050年に12%まで引き下げる目標を設定している。
Circular Newを通じて、リコーグループが推進する、従来の大量生産・大量消費を前提としたリニア(直線)型経済から、資源循環を前提としたサーキュラー(循環)型経済への転換(LC変換)を、モノづくりの側面から具現化する。

リコーは「中期経営戦略’26」で、2030年度にエトリアのエンジンシェア30%を目指す方針を掲げている。Circular Newは、この成長戦略を支える取り組みの一つとなっている。
資源循環を前提とした製品設計と消費地生産を組み合わせることで、環境負荷の低減に加え、安定供給やモノづくりの競争力強化を図り、ブランドオーナーやOEMパートナーからも選ばれる開発・生産基盤の構築につなげていく。

リコーは、ユーザーを含めた循環の仕組みづくりを推進する。エトリアは、循環を前提とした製品設計・開発と、消費地に近接した循環生産基盤の構築を進める。
両社は今後、日本・欧州を起点にCircular Newの適用領域を拡大するとともに、将来的には他のブランドオーナーやOEMパートナーとの連携も視野に入れ、資源循環を事業成長につなげるモノづくりの新たなスタンダードとして確立することを目指すとしている。

取り組み概要

◆ 循環を前提とした製品設計
Circular Newでは、製品を市場に送り出した時点で終わるのではなく、その製品が将来、次の製品を生み出す資産になることを前提に設計する。世代や機種を越えたフレーム・部品の共通化、長寿命化、分解・部品交換の容易化などを進めることで、市場で活用された製品に含まれる資源や部品を、新たな製品の生産に活用する。従来の再製造機※3や整備機※4のように使用済み製品を元の状態に近づけて再び市場に提供するのではなく、回収した製品を資源・部品として活用し、現在の製品ラインアップとして新たに生産・提供する点がCircular Newの特徴となっている。
同コンセプトを採用した第一弾モデルとして、リコーのA3モノクロ複合機「RICOH IM 6010/4510/3510/2510」について、既存の集約生産による製品に加えて、消費地生産による製品を2027年前半より日本および欧州で生産・出荷を開始する。ユーザーには、従来と同様に、グローバルで共通の品質・機能・保証を備えた最新世代の製品として提供する。同機種の新規資源使用率は集約生産の約76%に対し、消費地生産では最小で約21%まで低減する。

※3 再製造機:市場で少なくとも1回使用された機器をもとに、工業プロセスによって製造され、製品の安全性、性能、目的または種類に影響を与える少なくとも1つの変更が行われ、市場に再供給された製品
※4 整備機:市場で少なくとも1回使用され、元の機能的または美観的な状態に戻すためのメンテナンスまたは修理が行われた製品、または所定の形状または機能にメンテナンスまたは復元された製品

◆ 消費地で資源を循環させる「消費地生産」
Circular Newでは、タイや中国などの基幹工場における集約生産に加え、市場に近い場所で資源を回収し、新たな製品へと循環させる消費地近接型の生産体制を構築する。「RICOH IM 6010」の消費地生産品では、地域内循環により、アジア拠点で生産された同機種の集約生産品と比較してカーボンフットプリント(CFP)を最大で25%程度削減できる見込み。
まず、日本のエトリアマニュファクチャリングジャパン株式会社の御殿場事業所と、フランスのETRIA MANUFACTURING FRANCE S.A.で、新造機の消費地生産を開始する。地域内で「回収→資源・部品活用→生産→利用→再回収」の循環を構築することで、輸送に伴う環境負荷を低減するとともに、供給網の分断や物流網の混乱などのリスクにも柔軟に対応しやすくなる。

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