T&K TOKA、エックスライト 特練りインキのリードタイムを短縮する新サービス開始

T&K TOKAとエックスライト社は、特練りインキのリードタイムを短縮する「新特練インキ事業」を開始する。

特練りインキは、少量であれば印刷会社内で調色することも可能だが、まとまった量の特練りインキを確保するためにはインキメーカーに依頼することになる。これまで工場での特練りインキの製造にはT&K TOKAへの色見本の送付が必須で、発注から出荷までに早くて中2日を要していた。一方、印刷物の短納期要求が厳しくなる中、利用者からは特練りインキの納入速度の向上が求められていた。

「新特練りインキ事業」では発注から最短、中1日での出荷が可能になる。利用者は、エックスライト社の分光測色計『eXact』で色原稿を測色し、インキ調色ソフトウェア『InkFormulation6』を利用して特色の配合率を算出。正確な色再現を実現するCxFデータに変換して、T&K TOKAの特練り工場に送信する。特練り工場ではCxFデータに基づき、ΔE2.0以下で展色し、特練りインキを製造して出荷する。デバイスの個体ごとや経時によって異なる分光測色計の測定精度は、エックスライト社の『NetProfiler』を使用して補正する。T&K TOKAの特練り拠点から距離があり、色見本の受け渡しに時間を要する印刷事業所で高い効果が期待される。

従来の特練りワークフロー(上)と新事業のワークフロー
分光測色計 eXact 2
インキ調色ソフトウェアInkFormulation6

T&K TOKAでは現在、埼玉、名古屋、北陸、大阪、福岡の各営業拠点に特練りインキの工場を配置している。同社のUVインキに関しては出荷量の3割が特練りインキ。新特練り事業により同社ではその比率を1割アップさせる。また2024年度に10社で新サービスを実施する。

サービス開始は2024年1月。当初、オフセット印刷用の油性インキ、UVインキでスタートし、国内外のUVフレキソインキにも展開していく。

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