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ポストプレスブック2021:広瀬鉄工 ヒロセから圧着DM、抗ウイルスコートのベストマシン誕生

2021.8.10

コロナ対策設備補助金で複数ユーザーが獲得。日本国産技術の集大成で安定稼働

 

p28-1 SAC-18DM

圧着ハガキ製造システムSAC-18DM

p28-2 菊四才コーターSAC18

菊四才コーターSAC-18

創業100年を迎えた広瀬鉄工株式会社(広瀬安宏社長)は、「ワンパス圧着ハガキ製造システムSAC-18DM」を発表した。同社は印刷後加工分野、特に表面加工、加飾特殊印刷、枚葉印刷検査等の分野で国内シェアを伸ばしている。
近年、「印刷」という工程自体が持つ付加価値は以前と比較して小さくなっている。オフセット印刷であれ、デジタル印刷であれ、いかに印刷物の付加価値を高めるかが印刷会社の収益を大きく左右する要件となってきた。このような状況下にあって同社からの提案は「ひと目で分かる付加価値、分かりやすい付加価値の追求」を提唱する。
同社は100年にわたって表面光沢、中でもUV乾燥によるニスコーティングが行える製品の開発・改良を手掛け続けている。印刷物にニスコーティングを行うメリットとしては、光沢度のアップや表面保護などが挙げられるが、それに留まらず昨今流行りのUV・水性圧着ハガキ、また感染防止のための抗菌、抗ウイルスニスコーティングに至るまで、その需要はますます拡大している。
オフセット印刷分野では、すでにインラインのニスコーティングマシンが普及しているが、デジタル印刷機の分野ではオフラインコーターがその真価を発揮している。デジタル印刷機の得意分野は小部数・バリアブル印刷である。
同社ではニスコーターを発売して以来、300台を超える実績を持ち、小型コーターではデジタル印刷分野においてPOD出力物に対するコーティング装置のスタンダード機として採用されている。

 

圧着・DM抗菌ニスコーター
「ワンパス圧着ハガキ製造システムSAC-18DM」
菊四才フレキソUVコーターSAC-18

 

圧着DM用の糊塗は、昨今大きく需要を伸ばしているDMの中で個人情報保護の要求やターゲットマーケティング的手法の拡大により加工部数がますます小ロット化している。加えて、発送コスト削減策としてハガキ仕様で多くの情報が盛り込める圧着DMの需要が拡大している。
フレキソUVニスコーティングマシンは、フレキソ方式の採用によって全てのスポットコーティングの圧着ニーズに対応する。この分野の新製品として、同社は「ハガキ圧着DMシステムSAC-18DM」を発売した。この装置はUVコーターと折機と圧着をドッキングしたものであり、V折りZ折りハガキからA4仕上がり圧着までをこなすワイドレンジの圧着DMの一貫製造装置である。
もうひとつ需要の多い仕事がWebアルバムであり、長期間の保存という面では簡易式のロールコーターでは難しいアルバムの表面加工にもSAC-18は安心して対応でき、フレキソ方式がもたらす平滑性が好評を得ている。
同社では、社会貢献につながる前述の抗菌抗ウイルス用ワニス塗装も用意している。
同社のコーターは複数台、令和2年度の新型コロナウイルス感染症緊急対策における設備投資の支援事業対象機に認定されている。

 

シートグラビア印刷機

 

次に枚葉グラビア印刷機を紹介する。グラビア印刷における金、銀、パール印刷や表面加工は他の印刷方式では実現できない優位性を持っている。化粧品、医薬品、各種カード等用途は多岐にわたり、国内唯一の枚葉グラビア印刷機として不動の地位を確立している。

 

 

p28-3 UVラミコートシステム

UVラミコートシステム

LCラミコートシステム

 

LCラミコート機はUV塗工の後にフイルムによりラミネートされた上部からUV照射を行い、フイルムは用紙より剥がされ、完成された印刷紙はフイルムが残ることなく、平滑にプレスされた鏡面だけが残り、付加価値を上げる。このフイルムをホログラム、マット等に変更することでLC加工が可能となる。フイルムの残らないラミ疑似加工として、地球環境にやさしいエコ加工であり、国内30台の実績を持ち、出版物の表紙、各種商業印刷物に多用されている。

 

180台の実績
オフライン枚葉印刷検査装置

 

広瀬鉄工のもう一つの柱は、印刷物の品質保証を行う枚葉印刷検査装置である。検査搬送機は180台の実績を持ち、国内の大中型枚葉検査装置の9割を超える実績を誇っている。
この実績の要となっているのは検査方式にある。用紙はすべてグリッパーで搬送され、検査部分では胴シリンダーに巻き付けられ、カメラで検査される。水平搬送検査搬送機の蛇行、浮き上がり、ベルトの劣化等の誤検知、過検知による検査ミスを払拭することに成功した。カメラは定評のあるダックエンジニアリング株式会社製を採用している。医薬品包装箱、化粧品、シートラベル、セキュリティーカード、証券類など、特に精密検査を要する印刷物で活躍している。
広瀬鉄工の広瀬安宏社長は「当社は今年創業100周年を迎えることができました。これもひとえにお客様のご支援の賜物です。安心と安定の日本国産技術の集大成として、今後も各種コーター機、各種検査搬送機の製作に邁進していきます」と語っている。

 

【広瀬鉄工株式会社】
大阪市東成区東中本3-12-31
電話06-6976-0951
http://www.hirosetec.co.jp

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