【page2022】リコージャパン 価値共創をコンセプトに 発注者の視点に基づき提案

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リコーリコージャパン株式会社はpage2022で、〝価値共創〞をブースコンセプトに〝仕事を創る〞、〝仕事を回す〞、〝仕事が見える〞の3つの軸による課題解決を提案する。会場ではリコービジネスブースターの取り組みや事例の一部も紹介する。

同社では昨年、印刷発注者を対象に実施したWebアンケートで、紙の印刷物や印刷会社への意識や期待を調査した。今回はその結果をもとにブースを設計。ブースアテンダーがブース内を案内し、〝仕事を創る〞、〝仕事を回す〞、〝仕事が見える〞の各コーナーや展示機器を詳しく説明する。

展示機器はプロダクションプリンターとして『RICOH Pro C7210S』、『RICOH Pro C5310S』、インクジェットプリンターとしてラテックスインクジェットプリンター『RICOH Pro L5130e』、ガーメントプリンター『RICOH Ri 2000』。各機種の機能や性能に限らず、ビジネスに活かせるヒントとともに紹介する。

また、1月31日から2月10日までのpage2022オンラインスポンサーズセミナーでは、『〜インクジェット〜佐川印刷の挑戦! 愛媛の印刷業者から世界のSAKAWAへ! 佐川印刷は何故飛躍出来たのか?』を配信。佐川印刷㈱(愛媛県松山市)代表取締役の佐川正純氏、大野インクジェットコンサルティング代表の大野彰得氏、リコージャパンIJ事業推進室室長の渡邊誠一氏が登壇。インクジェットを活用した変革の背景やそのヒントを探る。

聴講無料。申込先https://page.jagat.or.jp/。

印刷事業者と共創活動『RICOH BUSINESS BOOSTER』開始

ビジネス拡大に向け課題解決

〝仕事を創る〟〝仕事を回す〟〝仕事が見える〟を軸に

リコージャパンは、印刷事業者のビジネス拡大を支援するために課題解決型の提案活動を強化し、1月から『RICOH BUSINESS BOOSTER(リコービジネスブースター/商標出願中)』の国内展開を開始する。

リコービジネスブースターは、リコーグループで北米・欧州を中心に2014年から展開している印刷事業者やビジネスパートナーとの共創活動の総称。今回、国内の印刷事業者のビジネス拡大に向けて、リコージャパンが〝仕事を創る〞、〝仕事を回す〞、〝仕事が見える〞の3つの軸で課題解決に取り組むことになる。

具体的には、顧客である印刷事業者の課題ごとにリコーのプロダクションプリンターや各種ソフトウエア、サービスと、ビジネスパートナー各社の機器、ソフトウエア、サービスを組み合わせたソリューションを3つの軸で最適化して提供する。また、既存の製品やサービスの組み合わせでは解決できない課題に対しては、『価値共創プロジェクト』を立ち上げ、印刷事業者やビジネスパートナーとともに新たなソリューション開発に取り組む。

リコー RICOH BUSINESS BOOSTER のイメージ

プロダクションプリンターを扱うリコージャパンPP事業部では、昨年11月に『PPデジタルサービス事業推進室』を設置。リコーのソリューションやソフトフェア関連の企画担当者、開発担当者を配属し、印刷業を担当する営業人員とともに、ユーザーの課題のヒアリングから解決までを担う。企画・開発の担当者が直接、ユーザーの要望やニーズを把握できるため、的確で迅速な対応が可能になる。

リコージャパンPP事業部 三浦克久事業部長
リコージャパンPP事業部 三浦克久事業部長

同社PP事業部の三浦克久事業部長は「昨年4月、リコーグループはカンパニー制を導入し、各分野に向けて開発から販売、サポートまで一気通貫でサービス、製品の提供を目指し始めました。リコーグラフィックコミュニケーションズは、立ち上がった5つのビジネスユニット(カンパニー)の一つで、印刷産業にコミットしています。リコービジネスブースターもその一環です」と、新たな提案活動の背景を説明する。

知見積み重ね活動開始

リコージャパンではこれまでも、印刷事業者、ビジネスパートナー、リコーグループによる課題解決活動を展開してきた。

2020年4月に始まった『KICK START』は、印刷事業者とリコーの経営資源を掛け合わせて新しい価値を創出する取り組みで、この間、成功事例を積み重ねてきた。印刷事業者やビジネスパートナー、リコーグループ共創活動としても、従来事業の伸び悩みに打開策を模索していた印刷事業者に、スモールスタートできるECサイト構築サービスと、RICOH Ri 2000(Tシャツなどの布地に直接印刷できるガーメントプリンター)をセットで提案。ガーメント事業への領域拡大とともに、ECによる営業活動の全国化を支援した。また、デジタル印刷活用による生産イノベーションにより事業成長を目指す印刷事業者と協働し、MIS(経営情報システム)と連携して印刷ジョブを指示運用するRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)を共同で開発。リコーのプロダクションプリンター『RICOH Proシリーズ』とともに環境構築し、オフセット印刷当時と比べて倍の生産性と業務の見える化を実現している。

リコービジネスブースターではその積み上げてきた知見を活かし、体系立てたサービスとして提供することになる。

課題を解決するためのビジネスパートナーは印刷業界に限らず、顧客を起点にして周辺ベンダーを含め、幅広い分野を想定している。デジタルサービス関連、インダストリーズ関連などリコーグループ内もパートナーとして視野に入れて、リコージャパンPP事業部が課題解決のハブ的な役割を持つ。システムが絡んだソリューションのアフターサービスやサポートについても基本的にリコージャパンが窓口となり、ワンストップで対応する。

三浦事業部長は「本気でリコーと取り組みたいというお客様の思いに対し、リコージャパンとしてもやりきれるよう専門部署も立ち上げました。社内の教育を進めるとともに、バックヤードをしっかり作って安心して相談して頂ける組織にしていきます。できるだけ早期に成功事例を作り、今年中に10件のプログラムに取り組みたいと思います。リコービジネスブースターで創出した価値から、印刷業界に広く還元していけるものができればと考えています」と意欲を見せている。北米・欧州とも連携しながら、国内での共創活動を加速させていくという。

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