共同印刷 新型コロナウイルスやノロウイルスを1分で不活化 接触で作用する衛生材料を開発 

共同印刷株式会社は、接触により作用する新しいタイプの衛生材料を開発した。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)やノロウイルスを1分で不活化し、単一素材で抗ウイルス・抗菌・防カビ性能を発揮することを初めて確認(同社調べ)した。

本材料は、安全性の高い無機物質(金属酸化物)であり、表面にカビ・菌・ウイルスが接触すると、これらを不活化する。従来の薬剤のように、溶出による作用ではないため、意図しない範囲への作用は抑えることが可能。

銀・銅・その他の有害物質を含まず、欧州化学品庁(ECHA)などの海外の殺生物性物質規制に対応可能な、人体にも環境にも優しい材料になっている。

本材料は安全性が高く、不特定多数の人々が集まる公共施設・公共交通機関・商業施設でも安心して使用できるため、建材・繊維・包装材・雑貨など身の回りのさまざまなアイテムへの適用が期待される。また、食品添加物としても検討可能な安全な物質であるため、食器・食品一次容器や口臭・歯周病菌対策など、口腔衛生分野への展開も検討している。現在、白や透明など色相の異なるタイプの製品開発にも着手している。

TOMOWELの共同印刷は、今後も新素材開発に注力し、機能性材料分野での事業拡大をめざす。

【本材料の特長】
試験機関:(株)食環境衛生研究所
・新型コロナウイルス・ノロウイルスを、接触後1分で99.99%不活化
・従来の薬剤で効果を望めない真菌・芽胞形成菌・MRSAなどに対しても効果を発揮
・高濃度であればカビ類に対しても不活化効果を発揮
・水分が無くても接触により効果を発現
・暗闇でも効果を発現
・銀・銅・その他の有害物質を含まず、海外の規制にも対応可能
・優れた機能持続性・耐久性を有する無機物質
・各種インキ・塗料へ対応可能
・加工品でも衛生効果を確認(繊維加工品にて真菌の不活化を確認)

試験機関:(株)食環境衛生研究所

 機能性に関しては、材料単体だけでなく、建材・繊維・包装材・雑貨など、さまざまな加工品でも衛生効果を発揮することを確認している。特に建材分野では、実際の使用環境での実績が重視されるため、フィールドテストによりエビデンスを蓄積している。

関連記事

最新記事