中央印刷 顧客の業務効率化に貢献、柔軟な勤務体系が可能に

中央印刷 顧客の業務効率化に貢献、柔軟な勤務体系が可能に

 鳥取県の総合印刷会社、中央印刷株式会社(鳥取県鳥取市、松下顕吾代表取締役)は、2019年1月にワークフローシステムを富士フイルムの『XMF』へ更新すると同時にWebポータルシステム『XMF Remote』を導入した。クライアントの業務効率向上に貢献することで関係強化を図ると同時に、制作作業の効率化、制作部門の働き方改革、人為的ミスによるトラブルの削減などを実現している。導入の経緯や具体的な運用方法・メリットなどについて、松下顕吾代表取締役、長谷修道取締役常務、営業部の山田訓裕氏に伺った。

 さまざまなキャンペーンやイベントのポスターやチラシなどを手がける中央印刷は2019年1月、XMFおよびXMF Remoteを導入した。長年運用してきた他社製ワークフローシステムの更新が検討のきっかけだった。XMFを含め複数の製品を比較検討した中で、XMFを選んだ大きな理由が「操作のわかりやすさ」だったという。


 また、ワークフローシステム更新にあたり、検版の方法についても検討を重ねた。そこで着目したのがXMF Remoteの自動検版機能だ。長谷常務は、「XMF Remoteは、自分の席に居ながらブラウザ上で検版でき、しかも表示も速く見やすい。これならお客さまにも使っていただけるのではないかと感じました」と導入効果を語る。

松下社長

 オンライン入稿・校正でのXMF Remoteの活用については、定期的に仕事を受注している主要クライアントを中心に提案を行ない、業務効率向上などのメリットを訴求している。また、校正のやり取りもスムーズになった。修正などの進捗状況を関係者がリアルタイムに把握でき、修正データをXMF Remoteにアップすると通知も届くため、クライアントはすぐに確認することができる。無駄な待ち時間が削減され、制作工程の時間短縮につながっている。


 XMF Remoteによる時間短縮効果はデータ入稿においても発揮しているという。XMF Remoteでクライアントとの関係強化を図っている例として、名刺の発注管理に活用しているケースもある。

長谷常務
山田氏

「お客さまが全社員の名刺データを常にXMF Remoteにアップしておくことで、いつでも記載内容を確認していただける状態にしています。必要があれば修正指示とともに発注をかけていただく。これにより、お客さまの名刺発注担当の方の負荷が大幅に減り、とても喜んでいただいています」(山田氏)


 同社では、制作担当者がクライアントと直接やり取りするケースが多いが、XMF Remoteの導入によって早く正確な意思疎通が行なえるようになり作業効率が上がったことに加え、在宅勤務も実現した。


「XMF Remoteがなければ、制作担当者はデータ入稿のたびに出社することになり、コロナ禍での完全在宅は実現できなかったでしょう」(松下社長)


 中央印刷では、他県や遠隔地の新規開拓においてもXMF Remoteが強力な武器になると考えている。たとえば、スーパーのチラシなどは、校正回数が多く、細かい修正も多い。また、翌週のものなど複数のチラシ制作が並行して進むこともある。こうした特性を持つチラシの仕事は、XMF Remoteのメリットが活かされやすい。


 松下社長は今後の戦略について、「XMF Remoteのようなツールで関係強化を図り、お客さまや地域の発展とともに、印刷物製作に限らずあらゆるご要望に応えられるよう成長していきたいと思っています」と展望する。


中央印刷株式会社=本社:鳥取県鳥取市南栄町34番地

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