興栄社 信頼関係のきっかけづくりに貢献するRICOH Pro C7210S

興栄社 信頼関係のきっかけづくりに貢献するRICOH Pro C7210S

優れた用紙対応力や高い見当精度、処理速度が作業効率を向上

 東京都江東区でページ物を中心に手掛ける株式会社興栄社(菅野潔社長)は、コロナ禍による影響への対応策となる新たな取り組みを検討し、2021年3月にRICOH Pro C7210Sを導入した。その高い見当精度や処理速度が作業効率の向上を実現したほか、Pro C7210Sの幅広い用紙対応力は、同社が最重要視する顧客との信頼関係醸成のきっかけづくりとしても期待されている。菅野潔社長、制作部の鹿野靖子氏、野崎有希子氏から話を伺った。

ページ物を中心とした印刷物全般を取り扱う

 謄写版印刷業として1954年に創業した株式会社興栄社は、活版印刷、軽オフセット印刷へと業容を変化させ、菅野社長が入社した1990年に、組版機を2台増設し、タイプライターからデジタル組版へと移行。翌年にMacintoshを導入し、デザイン部門が始動した。続けざまにWindowsを設備し、HTMLのホームページの制作業務をスタート。紙製品のデザインをしつつWebデザインをするなど、多能工化を積極的に進めてきた。

 約15年前には、専属のオペレーター以外の制作スタッフでも扱える生産機としてデジタル印刷機を導入。現在は、菊判4色機、A3両面機、A3単色片面機、デジタル印刷機2台を備える。

 主な取引先は、行政機関の外郭団体といった半官半民の組織や大学など。月刊誌、会議資料、会社案内、パンフレットなどのページ物を中心とした印刷物全般を取り扱う。加えて、ホームページ制作、アンケートや独自のマークシート集計、新聞縮刷版PDFへの高速全文検索機能の付与なども手掛ける。

 近年、コロナ禍によるイベントの中止でセミナー用の資料などが減少したほか、長年取引のある顧客から相見積りの提示を求められるケースも発生し、売上にも影響がでていた。新しい取り組みへの必要性を感じていたところ、大塚商会からRICOH Pro C7210S提案があり、様々な用途に使えると興味を抱いて検討に入った。印刷機オペレーターと営業担当者による導入企業の見学などを通し、スペシャルカラーの魅力や緊急時のメンテナンス対応などが決め手となり、2021年3月にRICOH Pro C7210Sを導入した。

 主にPro C7210Sを操作する制作部の鹿野靖子氏は同機の使用感について、用紙のプロファイルが細かく設定され、見当が正確で処理速度も速く、トレーの容量も十分なため、他の作業をしながらでも安心して出力できると評価する。

 「自動で紙を整え、ある程度揃った状態で排紙されることも助かります。重送した際も止まらずに、重送した分だけ排出するので手間が減りました。丁合作業をせずに別の紙を合紙として入れることができるので、異なる用紙を差し込むページ物などで重宝しています。それほど正確な設定を求めない場合は従来の機械を使用するなど、使い分けができて作業効率向上につながっています」(鹿野氏)

ゴールド、シルバー、ホワイトを使用した見本帳

 特殊な用紙を扱うことが多い制作部の野崎有希子氏は、「『早くて楽』というのがPro C7210Sの率直な感想です。また、特殊な素材への対応力が素晴らしく、PET素材で半透明のホワイトホルダーに対しても定着・発色が良く、満足しています。デジタル印刷機でこんなにきれいな仕上がりになるのかと驚きました」と称賛。さらに、「用紙銘柄識別リーダーで読み取れる種類が増えればさらに使い勝手が良くなるでしょう」と期待を寄せる。 今年8月には顧客とのコミュニケーションツールの1つとして、ゴールド、シルバー、ホワイトの3色を使用したカードやタグの見本帳を用意。また、今後の社会で必要不可欠となっていく環境配慮型の商品として、LIMEXの名刺を製作した。

 「LIMEXを通す際には大塚商会さんからサンプルをいただき、丁寧な説明がありました。他にもトレーシングペーパーや感圧紙など新たな素材を試したい時はいつも柔軟に対応していただいています」(野崎氏)

悩みを解決する『なんでも屋』へ

 同社は2007年に日本印刷産業連合会のGP認定工場を取得し、環境やSDGsに向けた活動を精力的に取り組んでいる。菅野社長は取引先の東京都神津島村を大切に思い、島の美しい自然を多くの人に知って欲しいと感じ、桑の木と湧き水を使った村おこし事業を企画。桑の木から採取した繊維を材料にした和紙づくりや、湧き水による紙すきを実施した。また、島民と協力し、お土産として桑の葉を材料としたグラノーラを製造・販売している。

 さらに、助成金を活用し、神津島の桑の木粉と樹脂を混ぜ、生分解性100%の3Dプリンターフィラメントを製造。神津島の自然素材を採用した環境配慮型の資材として主にコンシューマー向けに展開していく。これらの村おこし事業は神津島の村長はじめ島民から非常に興味を持たれ、教育長から資源リサイクルを題材にした小学生への総合学習授業のオファーなどにもつながっている。

 「神津島での活動は、売上に直結する印刷営業ではありませんが、当社の土台の部分からかけ離れているかと言うと、意外とそうでもありません。最も重視するのは人間関係です。活動を通じた関係の醸成、信頼感から生まれるつながりは、必ず印刷物の発注に結びついています」(菅野社長)

 環境やSDGsへの前向きな取り組みは、これからの社会で公的な機関をはじめ一般企業から見ても差別化ができる営業ツールとして企業のPRポイントになると見込んでいる。

 「従来の仕事だけで、コロナ禍以前にまで売上を戻すことはできません。幅広く様々な業務に通じている印刷業は、お客様の悩み事を解決できる余裕を持った『なんでも屋さん』になることが重要です。例えば、ゴールドトナーで金枠を施した賞状などの小ロットの需要にも積極的に対応することで関係をつくり、別の仕事につなげることができます。そのきっかけづくりとしてPro C7210Sが活躍するでしょう」(菅野社長)

株式会社興栄社 東京都江東区亀戸2-3-13

http://www.koueisya.com/index.html

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