電通デジタル 「∞AI」に最先端AIであるGPT-4を実装し試験運用を開始、訴求軸発見とクリエイティブ生成の機能改善

株式会社電通デジタルは、2022年12月に発表した広告クリエイティブ制作のプロセスをAI活用によって革新する「∞AI(ムゲンエーアイ)」において、GPT-4の実装を行い、社内にて試験運用を開始した。

2023年3月16日にOpenAI社より開発・公開された次世代言語モデル「GPT-4」は、パラメーター数(AIの性能を測る指標)が前バージョンのGPT-3の1750億個を大きくしのぐ、最先端のAI。GPT-4を実装することで、「∞AI(ムゲンエーアイ)」の広告クリエイティブ制作における4つの工程のうち、「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」機能の性能が大幅に改善された。

なお「∞AI(ムゲンエーアイ)」は、電通デジタルと株式会社電通が構成する国内電通グループの横断組織「電通クリエイティブインテリジェンス」の取り組みの一環として、同社AIスペシャリストの監修や電通グループのAIカンパニーであるデータアーティスト株式会社が開発に関わったソリューションで、GPT-4のようなマルチモーダルAIの登場を想定し、開発された。今後も様々なAIの開発・公開が予想されているが、これまでの知見・実績を活かし、最先端のAIソリューションとなるべくシステム・運用フローを強化していく。

なお、GPT-4の実装による「∞AI(ムゲンエーアイ)」の改善内容は、主に2つ。
 ① 訴求軸発見:言語処理能力自体の大幅な向上により訴求軸の抽出量、抽出精度、分類精度が改善した。
 ② クリエイティブ生成:得られた訴求軸をもとに、コピーの自動生成の精度、柔軟性が改善した。

現在公開されているGPT-4のAPIは、テキストの認識・生成までとなるが、GPT-4はマルチモーダルなAI(様々な種類の情報を利用し高度な判断を行うAI)と言われ、これまで認識・生成が可能だったテキストに加え、画像・動画・音声の認識や生成が可能になると期待されている。今後公開されるこれらのAPIを「∞AI(ムゲンエーアイ)」に実装することで、画像認識の精度向上によるバナーの効果予測精度向上や、画像生成によるバナーの自動生成の機能の実現が可能になる予定としている。

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