千葉県工組 印刷ミスに備える保険「プリント・リバースα」8月3日から受け付け開始

千葉県印刷工業組合執行部メンバー(7月16日会見で)
千葉県印刷工業組合執行部メンバー(7月16日会見で)

千葉県印刷工業組合は、7月16日の理事会で、同工組が3年掛かりで商品化に漕ぎ付けた生産物賠償責任保険特約「プリント・リバースα」の申し込み受付を、8月3日から開始することを決めた。これに伴い、同日、千葉県印刷工業組合の会館で記者発表が行われた。

「プリント・リバースα」は、生産物賠償責任保険(PL保険)の特約としてつくられたもので、通常のPL保険では対象外だった納品後に顧客から指摘された印刷ミスへの対応で発生する刷り直しや、その印刷物を届けるための運賃など、印刷の再作成費用を助ける保険制度。

印刷業において、納品後に発覚した印字ミス等による再作成費用は、汎用の損害保険では免責となるため、自己負担するケースが多く、印刷業者にとって小さくないリクスだった。そこで2017年に千葉県工組の川畑理事が中心となり、同工組にアンケート調査を実施して保険制度のニーズを探ったところ、会社規模を問わず数年に1回程度は数万円から数百万円単位の損失事故が発生していることが判明した。

この結果を受けて、損害保険を活用したコスト平準化ができないかと、保険商品事業化の取り組みが始まり、複数の保険会社へ依頼する中で、三井住友海上火災保険での取り扱いが決まり、商品化が実現した。

「プリント・リバースα」パンフレットから
「プリント・リバースα」パンフレットから

「プリント・リバースα」は、これまでにない新しい保険商品として誕生。まずは千葉県工組の組合員を対象に販売を開始する。組合員以外の企業については、県内に関しては組合加入と合わせて案内することで、組合員増強活動の一貫としていく。その他の地域への販売については、各県工組経由で販売することを前提としているので、各県工組での取り扱いの承認を得てからの販売となる。

同保険には、ワイドプラン(支払い限度額1,000万円)、スタンダードプラン(同500万円)、スリムプラン(同100万円)の3タイプを用意。年間の保険料は各社の印刷業の売上高をもとに換算される(最低保険料はワイドプラン40万円/年、スタンダードプラン20万円/年、スリムプラン5万円/年)。

「プリント・リバースα」に関して川畑理事は、「長年、会員増強が大きな課題となっていた。組織増強の課題には色々な要因があるが、印刷会社で負担となるリスクをサポートする保険になると思う」と期待を語っている。

商品の内容や問い合わせについては有限会社保険ネットワークセンター(代理店)が対応する。

千葉県印刷工業組合 ☎043-266-7114

保険ネットワークセンター ☎03-3490-0358

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