キングコーポレーション 循環型社会に貢献するCCP紙製品を発表、廃コットン50%含有の印刷用紙

株式会社キングコーポレーション(本社:名古屋市中区、棚橋俊仁社長)は、循環型社会を実現するため、廃棄コットンを50%以上配合した用紙「サーキュラーコットンペーパー(CCP)」を活用したSDGsに貢献する新製品を発表した。同社ではCCPを活用することで繊維のごみを減らし、パルプの消費量を抑えることから、SDGs活動をアピールできる印刷商品として提供する。

繊維ごみ、パルプの消費を減らす

サーキュラーコットンペーパー(CCP)とは、オーガニックコットンの先駆者である渡邊智惠子氏が2021年に設立した一般社団法人サーキュラーコットンファクトリー(CCF)が企画する印刷用紙で、縫製工場などで洋服を作る過程で生まれる切れ端などの繊維ごみが50%以上配合されている。CCPを使用することで繊維ごみを減らすとともに木材の消費量を抑えるため、循環型社会の実現に貢献する。

コットンとは、多年草「ワタ」の「種子毛」から採れる繊維やその繊維から作られる糸や布。「綿・めん」と同じ天然素材で化学繊維などが含まれていない綿100%の廃棄素材がCCPの材料になる。CCPは廃棄物を再利用している用紙のため、生産ロットごとに色の差があり、表面には黒点などの異物感もあるほか、断裁時に若干毛羽立つこともあるが、そうした風合いも特徴としている。

CCF設立と新製品開発の背景
キングコーポレーションがCCPの商材開発に至ったきっかけは、廃棄コットンをCCFに提供している繊維の専門商社から、CCPという紙はあるが、形にできないかと相談され、キングコーポレーションとしてもSDGs活動の一環になることからプロジェクトに参加することになった。CCF加入後は、CCPを活用したグッズの開発に着手している。

廃棄コットンを活用した少しだけ贅沢な商品
同社では、環境意識の高い企業や病院、大学に対して「サーキュラーコットンペーパー(CCP)を使用した少しだけ贅沢な商品」として、名刺や名刺ケース、封筒、カレンダーなどを提案している。CCPを採用することによって、企業のイメージアップ効果が期待できると同時に、求人活動、集客、商品販売促進などにも繋げることができる。こうした活動は単に循環型社会に貢献できる商品として販売するだけでなく、SDGsに関する事例の開拓や、価値観そのものの提供にもつながる。

繊維ごみを50%使用したサーキュラーコットンペーパー
サーキュラーコットンペーパー(CCP)」を活用した新製品

キングコーポレーションから提供する商品には、商品の特長、取り組みなどが記載されたブランドラベルが1ケースにつき1枚同梱されている。ブランドラベルには2種類の二次元コードが印刷されており、ひとつはCCFのホームページへ、もう一方は同社のイメージ動画にリンクが貼られている。

CCPを使用することでCCFが正式に公開しているCCPマークを使用することができる。著名なデザイナーがデザインしたこともあり、CCPを使用しているPRはもちろん、スタイリッシュなデザインの一部としても使用できる。CCPマークは同社よりダウンロードが可能になっている。
近年ではアップサイクルなど、ごみを再利用する流れがサスティナブルの取り組みの中で主流になりつつある。その中でも廃棄コットンを50%以上配合したCCPはSDGsの「3:すべての人に健康と福祉を」「12:つくる責任つかう責任」をアピールすることができる素材としても注目される。

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