凸版印刷 朝霞工場内に保全池を設置し、地域の希少種を保全

凸版印刷は、生物多様性の新しい取り組みとして、朝霞工場(所在地:埼玉県新座市)の敷地内に、地域の河川と同様の水辺環境を再現した保全池を整備した。希少種の魚や植物を保全し、地域の生物多様性保全に貢献するのが狙い。

同社は2010年に「生物多様性に関する基本方針」を策定し、生物多様性の保全などの活動に積極的に取り組んでいる。希少種など本来の生息地では存続が難しい生物を、安全な施設で保全し、絶滅を回避する生息域外保全の場所として、企業内の敷地が注目されている。

保全池の整備にあたっては、公益財団法人埼玉県生態系保護協会(埼玉県さいたま市)の指導のもとに、生物が生息しやすいよう水辺環境に配慮した。具体的には、2013年4月に保全池の水質を測定し、魚が生息できる生活環境であることを確認。2013年7月から1年間にわたり、保全池の水温を調査し、その上で、保全する対象をホトケドジョウやミナミメダカなどに選定した。また、川の上流に生息する生物から、下流に生息する生物まで幅広く保全できるよう、水温や水流の強さによって保全池を4つのエリアに区分。自然に近い環境で生息できるよう工夫をしている。

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