コダック G段ダイレクト印刷に完全無処理版採用のゴードーで工場見学会~コスト削減効果などを披露

コダックジャパンは5月22日、埼玉県川越市の株式会社ゴードーで、「KODAK SONORAによるパッケージにおける完全無処理版化の実現 工場見学会」を開催し、ゴードーのプロセスフリープレートSONORA XRTRAの導入効果を紹介した。

ゴードーは1949年創業の印刷紙器メーカー。オリジナルパッケージの企画・デザインから印刷、打ち抜き・貼りなどの加工、納品までを担う。受注の7割が菓子ギフトのパッケージで、品質、納期への信頼から同業者の製造受託も多い。

2021年にはリョービMHIグラフィックテクノロジーのLED-UV搭載菊全判6色オフセット印刷機(コーター付)を導入し、G段のダイレクト印刷を開始。それを機に完全無処理版への移行を検討し始め、2023年8月にコダックのSONORA XRTRAとプレートセッターACHIEVE T400 オートローダーを採用した。

工場見学会でゴードーの橘 東吾社長は、現像機・現像機を必要とする有処理版から切り替えた効果について、①現像機のメンテナンス不要、②コスト削減、③省スペース化を挙げた。現像機の定期的な清掃や現像液管理の手間が省けたほか、現像液・廃液処理など年間約100万円を削減。加えて現像液がいらずコンパクト設計のACHIEVE T400により印刷機近くにCTPセッターを設置することが可能になり、移動の際の版キズ等のトラブルが解消した。

SONORA XTRA導入のメリットを説明するゴードーの橘社長
RMGT1020LX―6+CC+LED-UVによる実演

当初、懸念していた機上現像については「どこに問題があるかわからないぐらい」(橘社長)とスムーズな運用を強調した。耐刷性についても2万枚以上で予備版を必要としていた有処理版に比べて3万枚までの印刷に対応。加えてオートローダーによりCTP専任の担当者が不要となったメリットも指摘した。

5月22日に2回に分けて開催された工場見学会には募集定員を超える80名が参加した。実演ではプロセス4色にワンパスでニス引きしたG段ダイレクト印刷で、品質と立ち上がりの速さを披露した。

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