=MIS、ワークフローと自動化ソリューション=【事例ビジネスモデル】真興社JDFワークフローと連携して一元管理生産効率を向上させ、強い企業体質をつくる

=MIS、ワークフローと自動化ソリューション=<br>【事例ビジネスモデル】真興社<br>JDFワークフローと連携して一元管理<br>生産効率を向上させ、強い企業体質をつくる

株式会社真興社は、J SPIRITSの経営情報システム(MIS)「PrintSapiens」を中核とした自動化ワークフローを構築し、限られた経営資源の中で生産量の最大化を目指している。究極のゴールは「インダストリー4.0」。フルオートメーションによるマスカスタマイズ生産である。同社が着手するインターネットを活用した「Web Factory」はその足がかりとなっている。

原価管理の重要性で

PrintSapiens導入

多様な冊子を1冊から制作も可能に
多様な冊子を1冊から制作も可能に

同社は1919年に創業。医学書・工学所・自然科学書などの専門書の印刷を主力とし、早くから複雑な組版の自動化・効率化に取り組んできた。フルオートメーションの印刷工場の構想は1990年代初頭、印刷機械メーカーのマンローランド社が掲げたコンセプトがきっかけだった。MISを頭脳として機械を制御し、稼動状況の把握するワークフロー構想は同社の福田慎太郎社長の琴線に触れることになる。

同社の立地は東京都渋谷区代官山。瀟洒な街で知られるこの土地で印刷工場が操業していくためには、工場敷地を拡大せずに限られた印刷設備で生産を最大化していく戦略が必要だった。福田社長はマンローランドの構想が、真興社が根本的に抱える課題を解消できると踏んだ。2000年代中段、JDF/JMFによる印刷機器、ソフトウェアの連携が始まると、福田社長は早速、社内に最新のワークフローを取り込む。その基幹システムに据えられたのが「PrintSapiens」だった。

PrintSapiens導入の当初の目的は、適正な印刷価格の受注体制の構築。価格競争が厳しくなる中、営業担当者を獲得するために価格を下げて受注していた。原価が変わらなければ当然、利益は目減りする。福田真太郎社長は当時の状況について「原価管理が重要だと痛感した。多くの仕事を獲得しても決算時にはじめて利益が少ないことが判ったのでは意味がない。リアルタイムで原価が把握できる仕組みが必要と感じた」と振り返る。(続きは『デジタル・メディアソリューションズ2016』に掲載)

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