=MIS、ワークフローと自動化ソリューション=【事例ビジネスモデル】きかんし編集・制作の一元化で人的リソースを最適化デジタル資産の運用サービスを見据える

=MIS、ワークフローと自動化ソリューション=<br>【事例ビジネスモデル】きかんし<br>編集・制作の一元化で人的リソースを最適化<br>デジタル資産の運用サービスを見据える

多様化するニーズへの対応で

新聞専用システムから脱却

SUPER DIGITORIALの導入目的
SUPER DIGITORIALの導入目的

株式会社きかんし(東京都江東区)は、NECネクサソリューションズのコンテンツ管理機能を搭載した電子編集システム「SUPER DIGITORIAL」で、社内の組版作業の統合化と顧客への新サービスの提案を進めている。

同社は1949年、労働組合の機関紙の印刷から事業をスタートし、現在、官公庁広報紙や業界専門紙、団体機関紙、自治会広報紙などの編集支援から組版・印刷・発送までを請け負う。このほか、クロスメディアや各種宣伝物、出版物を手掛ける。

生産の主力は新聞輪転機。新聞印刷の顧客は専門紙、労働組合、団体である。近年は宣伝やイベントに関わる周辺の事業も手掛けており、プロモーション動画やWeb、ARなどを駆使して、丸ごと提案する「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)」の業務が増えてきている。

SUPER DIGITORIALの導入前、新聞は全て専用システムで組版をしていた。10数年前にメーカーと共同で開発したオリジナルシステムで、新聞組版については非常に効率が良かった。一方、宣伝印刷や出版印刷に関しては汎用の編集システムやDTPソフトを利用しており、組版については2つの組版形態が存在し、そこに大きな壁があった。また、時代の変化とともに専門紙にもスポーツ紙のようなダイナミック紙面づくりやユニバーサルデザイン(UD)フォントが求められるようになり、新聞専用の組版システムで対応できないニーズが増加してきた。

組版形態が完全に分かれているため、同じテキスト、写真を流用する場合でも効率的な作業ができず、かつ、TrueTypeフォントのみに対応しており、PDF内にフォントがエンベッドできない。顧客からPDFの提供を求められても、PDFのほかにテキストを付けるという手間もかかっていた。

この状況を改善しようと、同社では10名の検討委員会を発足。新聞、宣伝、出版の各組版を統合し、かつ、柔軟性がある組版ができるシステムの選定を開始した。(続きは『デジタル・メディアソリューションズ2016』に掲載)

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