中小企業庁・公正取引委員会 約束手形廃止と支払サイト60日以内への短縮を各団体へ要請 電子決済移行と資金繰り支援を推進

中小企業庁は、公正取引委員会とともに、約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化を推進するため、各事業者団体等に対して要請を行った。令和8年1月1日に施行された中小受託取引適正化法(取適法)および令和9年4月日に施行される独占禁止法上の支払告示に基づき、代金の支払期日を給付の受領から60日以内とすることや、電子的な決済手段への移行を求めている。

法改正による支払サイト60日以内への短縮と現金化の推進

取適法では、令和8年1月日以後の発注に係る製造委託等代金の支払に手形を交付することが禁止されている。電子記録債権や一括決済方式等の現金以外の支払手段についても、物品等の受領から60日以内に代金の満額を受領できない場合は使用が禁止される。

令和9年4月1日から施行される独占禁止法上の支払告示では、取適法の対象とならない取引を含む製造委託等代金について、給付の受領から60日以内に支払うことが義務付けられる。各事業者は、支払告示の内容を理解した上で適正な支払期日を設定する必要がある。また、取適法および支払告示の対象外となる取引についても、支払サイトを製造委託等に係る物品等の受領日から起算して60日以内に短縮し、可能な限り現金で支払うようサプライチェーン全体での適正化を促している。特に建設工事や大型機器製造など長期にわたる取引では、前払比率や期中払比率を高めるなどの条件改善を求めた。

令和9年の手形交換廃止を見据えた電子的決済への移行

電子交換所における手形・小切手の利用交換は、令和9年3月31日に廃止される。これに伴い、多くの金融機関が令和8年9月30日を手形・小切手の最終振出期限に設定している。中小企業庁および公正取引委員会は、委託事業者と受託事業者が協議を行い、電子記録債権をはじめとする電子的決済サービスへの移行等の対応を進めるよう要請した。

金融機関に対する柔軟な資金繰り支援と周知の徹底

金融機関およびそれを監督する省庁に対しては、サイト短縮に取り組む事業者からの資金繰り相談に丁寧に応じ、事業者の業況や資金需要に応じた柔軟な支援を行うよう求めた。

令和9年3月31日の手形・小切手交換廃止に際しては、振出期限の到来や預金入金扱いの停止など、サービス内容に重要な変更が生じることが想定される。こうした変更による混乱を防ぐため、事業者の属性や利用実態を考慮した確実な説明と周知を行い、電子的な決済手段への円滑な移行を支援するよう要請した。

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