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くまがい印刷 方言をお土産に!
イラスト付き「秋田弁!単語カード」

2015.8.31

「秋田弁!単語カード」(上は、「宮城・仙台弁単語カード」)

「秋田弁!単語カード」(上は、「宮城・仙台弁単語カード」)

 

 秋田市の株式会社くまがい印刷(秋田市、熊谷正司社長)が開発した秋田弁を商材にした「秋田弁!単語カード」が地域の新たな土産物として話題を呼んでいる。“ことばのおみやげ”と銘打った「秋田弁!単語カード」は、方言とイラストで楽しく方言を覚えられるグッズ。一般紙などでも紹介され、Amazonや県内のお土産屋を通じて販売されている。
 常に新しいことに挑戦し続ける同社が制作したのが「秋田弁!単語カード」だった。「秋田弁!単語カード」は、県内でイラスト、漫画、オリジナルキャラクターの制作や、イラストポートレート、電子書籍用企画などを手がけるスタジオアットテイク代表の小林武志氏と同社との出会いから生まれたもの。
 もともとブログを通じて秋田県の魅力を紹介する4コマ漫画を描いていた小林武志氏が、書きためた4コマ漫画を1冊の本にまとめた「はじめての秋田弁」を出したところ、累計8,000部を超えるヒット作となったた。第2弾を電子書籍で発売しようとしたが、出版社から断られたのがきっかけで、くまがい印刷に相談。熊谷社長からは「紙の書籍があって電子書籍が売れる」という経験からのアドバイスも得て、印刷を依頼。そして「あきたをおしえて!!」の発刊に至っている。

左から小林武志氏、熊谷正司社長、熊谷健司専務

左から小林武志氏、熊谷正司社長、熊谷健司専務

 その後も、くまがい印刷の熊谷健司専務と小林氏で交流を深めながら、4コマ漫画に使っていたイラストを他に活かせないかと模索していた中から、「秋田弁!単語カード」が誕生する。発案者は小林氏。中学生になる娘さんが英単語を覚えるのに使っている単語帳からヒントを得て、「秋田弁でやったら面白いのでは」と熊谷専務に相談。すぐに作ろうということになり制作されることとなった。
 「もともと秋田のお土産に不満があった。秋田と言えば、なまはげ、きりたんぽ、秋田美人で、どれも同じようにパッケージに使われているだけだった。言葉を使ったお土産というと、Tシャツだった。もっとたくさんの方言をまとめて、お土産にできないかと単語カードを閃いた」と小林氏は開発の経緯を語っている。

「秋田県単語カード」を見ると、聞きなれない方言とその意味が一目でわかり、さらにイメージしたイラストがかわいい

「秋田県単語カード」を見ると、聞きなれない方言とその意味が一目でわかり、さらにイメージしたイラストがかわいい

 「秋田弁!単語カード」は、折しもNHKの連続テレビ小説で方言がクローズアップされたこともあり、JR東日本DCキャンペーンに合わせて秋田に来県する観光客をターゲットに制作。半年をかけて、2013年9月13日に発売。また、地元新聞と大手4紙にプレスリリースを配信。お土産の卸業者を介した県内での販売と、Amazonを通じたネット通販も行った。
 その結果、新聞各紙に取り上げられ、話題を集めることとなる。本来は、県外の観光客などをターゲットとしていたが、県内でも 好評を博し、発売から約1年で1万部が売れた。さらに他府県へとビジネスモデルの横展開を始めており、第2弾は、仙台弁の単語カードを発売した後、引き続いて京都弁の単語カードも発売している。

【月刊プリテックステージ2015年3月号から】