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SAKURAI 岐阜工場新術発表会とdrupaへの出展~
桜井隆太社長インタビュー

2016.3.16

オフセットとスクリーンを融合

 

桜井グラフィックシステムズ 桜井隆太社長

桜井グラフィックシステムズ
桜井隆太社長

株式会社桜井グラフィックシステムズでは、4月13日(水)から16日(土)まで岐阜県美濃市の岐阜工場で「第6回サクライ岐阜工場新技術発表会」を開催する。今年で創業70周年を迎える同社にとって岐阜工場は、顧客の細かなニーズに応え、製品化に繋げている現場でもある。多様化する顧客ビジネスを支えるメーカーとして、「新技術発表会」への思いと、見どころを、同社代表取締役社長の桜井隆太氏に伺った。

 

市場ニーズから生まれた

新製品・新技術を一堂に紹介

今年も岐阜工場で4月13日から16日まで第6回目の「サクライ岐阜工場新技術発表会」を開催します。

桜井グラフィックシステムズでは、お客様の要望から新しい製品やオプションを創ることを続けており、年度初めのタイミングに行う新技術発表会は、一年間にわたるその成果をご紹介する場となっております。

昨年は、会期中400人以上の方が来場されました。来場された方からは「他にないものを見たい」、「特注品を見ることでマーケットのトレンドがわかるから見に来ている」というご意見を頂き、競合メーカーを見て製品を創る時代は終わったと感じています。

弊社にとって「新技術発表会」の開催は、新しいものを常に発表していく機動力になります。魅力ある製品づくりや新製品の開発を続けていくことで、市場環境が厳しくても購入をお考え頂ける価値へと繋げることができると思っています。

例えば、オフセット印刷機の単色機・2色機の製造は弊社の特長の一つです。今回は菊半裁2色片面機の新製品セミハイパイル仕様「OL‐266SI」を出展します。「小型の機械で両面兼用機は必要ない」「片面機を提供してほしい」という声から、マイナーチェンジして菊半裁2色機の新製品として開発しました。

加工機では、人気の高いマグネットシリンダー仕様の菊半裁複合加工機「OL‐66RCS」を出展します。こうしたニーズの背景には、印刷会社様が従来の印刷工程だけでなく、後加工の部分で利益を上げようという姿勢が伺えます。トムソンやビク抜き機とは異なりスピーディーで、印刷オペレーターも使いこなせるので多能工化が進み、固定費が上乗せされずに高付加価値化が図れるのも特長です。

現在、水なしのLED‐UV印刷機も推奨しております。印刷機の職人が減少し、即戦力となる印刷オペレーターの獲得が難しい状況にある中で、若い世代を印刷職種に呼び込むために、印刷機側から歩み寄る必要もあると考えております。そのためにも、「水」「アルコール」「H液」という不安定要素を極力排除して、印刷の標準化を進め、作業環境の改善を進めていく。その選択肢として提案しているのが水なしのLED‐UV印刷であり、結果として『ECO対応』や『高い生産性』が得られます。

水なし印刷への切り替えは、印刷品質やコストについて指摘されることがあります。しかし、印刷クライアントは、従来の品質と比較して発注を行うわけではありません。印刷工程におけるコスト要因として考えるべきは人件費だと考えます。水なしのLED‐UVへの提案は、多能工化への提案でもありますが、多能工化を進めることができれば、人件費のインパクトも変わります。

新技術発表会では、スクリーン印刷用CTPとして、コンピューターtoスクリーンも提案します。これまで課題であったフィルムレスへの対応です。ダイレクト製版を取り入れることで一般の印刷会社でも扱いやすくなると思います。

シリンダースクリーン機MS‐80Aをバージョンアップした「MS‐80AⅡ」も出展します。従来機MS80Aに較べ回転数を400回転上げることで生産力が10%上がりました。新製品のダイレクト駆動シリンダースクリーン印刷機「MS‐110‐DDS」も紹介しますが、こちらは50ミクロンの薄いフィルムをキズなしで搬送して印刷するという難しい作業も、普通のスクリーン印刷と同様に行える優れものです。菊全のオフセット印刷機で印刷したものをパッケージ用に加飾印刷する場合にも対応します。

オフセット印刷のお客様に向けて、印刷機でありながら、糊引きもできる加工機としてスクリーン印刷機を提案しています。本来はシルクスクリーンで印刷するようなPOPやノベルティなど、紙以外の印刷が可能になります。

インクジェットプリンターで対応されている企業が大半だと思いますが、オリンピックイヤーに向けて、今後さらに期待できる市場だと思います。東京のような市場であれば発注ロットは決して小さくありません。こうした市場に向けて、発色がよく、短納期対応できるスクリーン印刷機は最適です。ドライヤーやオゾンの問題も解消しており、使いやすさも向上し、投資価格も適正です。

弊社では、オフセット印刷機の中古機のオーバーホールも行っております。この市場が活発すると、新台が売れなくなる可能性もあるのですが、お客様のお役に立つ事業だと考えて取り組んでおります。厳しい経営環境でも設備増強が必要な時、新台より割安な価格で提供できる中古機が最適な設備としてお役に立つこともあると思うからです。

 

印刷ビジネスを支援するメーカーとして

出来ることを追求し続ける

オフセット印刷を専業とされてきたお客様も、最近はサービス業へと進化し、窓口を広く持ち、顧客ニーズに応えていくことが求められている時代です。トータルでサービスを提供するという業態へ進化する中で幅広い印刷機をラインアップしてお役に立つことが、弊社のサービス業的機能の一貫となります。

構造不況は元に戻りません。仕組みそのものが変わってしまっているからです。お客様の受注先も、アミューズメントから医療関係への進出など多様化しております。業種業態によって印刷ニーズは様々で、企業によっても異なります。多様化し、細分化されていく市場に対応していくことで企業力を高めていけるのだと思います。

差別化を目指すお客様にお役に立つメーカーとなるためには、従来の箱売りではなく、さらにサービス的要素が必要だと思っています。

オフセット印刷の技術は変わりませんが、メーカーも、カスタマイズあるいは特注品の製造を積極的に受けていく気運が強くなり、サービス的要素が求められるようになりました。印刷機を導入するお客様にとって、その会社にしかない機能としてカスタマイズを求めるワントゥワンへと移行しています。世代も市場も変わり、業種業態も変わる中でメーカーも変わっていく必要があるからです。

弊社では、お客様に対して機械や技術のお話しではなく、お客様のお仕事、ビジネスモデルに合わせた機械の提供を目指しています。小さなことでも、お客様のビジネスや生産環境に合わせたシステムが提供できれば、必ず生産性の向上をお手伝いできると思うからです。こうした取組みの中で新技術発表会の意味合いは深く、特注でお客様の細部にまで踏み込み、そこで必ずお役に立つものを提供する必要があります。

今年は、drupa2016にも出展します。桜井グラフィックシステムズとしては、単にオフセット印刷機を見てもらうのではなく、スクリーン印刷のロール機や、枚葉機のサーボドライブなど工夫した生産機構を見て頂くようになると思います。オフセット印刷への加飾をはじめ、フィルムやクリアファイルなど素材を工夫したものも紹介します。

今年、桜井グラフィックシステムズは70周年を迎えます。これを機に、よりお客様に寄り添い、ニーズに基づいたものづくりを行っていく、マーケットドリブンを行っていきたいと思っております。それが原点であり、必要なことであるからです。ひたすら専一に個々のお客様のお役に立つために何をしていけるのかを考え、取り組んでいく所存です。

新技術発表会では、メイン会場以外にも、幅広く見学して頂き、弊社のサービスが目指すところを体感していただければと思います。

 

岐阜工場新技術発表会を4月13日~16日まで開催

桜井グラフィックシステムズは、「第6回岐阜工場新技術発表会」を、4月13日から16日まで開催する。桜井_MSDR-60

今回の新技術発表会では、新製品の菊半栽2色オフセット印刷機「オリバー266SI(セミパイル)」、ダイレクト駆動シリンダースクリーン印刷機「MS-110-DDS」のほか、新技術のスクリーン印刷用電子式UV乾燥装置やLED-UV乾燥装置コンビネーションシステムなども披露される。

また、バージョンアップ商品として、オプション装置のCCDカメラ印刷位置補正装置、ロールツーロールスクリーン2色印刷ライン「MSDR-60」、シリンダースクリーン印刷機「MS-80-AⅡ」なども紹介。その他にも、四六半裁5色オフセット印刷機「オリバー580-SD+水なしLED-UV」(乾燥装置)、菊半栽複合加工機「オリバー66RRCS(マグネットシリンダー仕様)」なども提案される。

なお会期中は、同社工場純正オーバーホール中古印刷機の即売会が併催されるほか、光文堂と共催で、印刷関連ソフト及び資機材の展示実演も行われる。

同展示会は要予約。

 

<第6回岐阜工場新技術発表会>桜井hp

会期:4月13日(水)~4月16日(土) 午前10時~午後5時

会場:桜井グラフィックシステムズ 岐阜工場

(岐阜県美濃市亀野町3951 電話0575-35-2551)

*予約制