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ケープリント 簡単にフォトグッズが作れるECサイト Print-Online.jpでB to C需要を開拓

2021.4.30

プリントオンライン.jpのトップ画面

プリントオンライン.jpのトップ画面

株式会社ケープリントは一つから注文できるオリジナルフォトグッズのネット通販サイト「Print-Online(プリントオンライン).jp」を展開している。一般消費者向けのB to Cサイトで、スマートフォンにも対応。利用者はJPEG画像をアップロードするだけの簡単な操作でフォトグッズを手にすることができる。

 

同社は1980年に創業。1996年には業界でいち早くオフセット印刷による“小ロットカラー”領域を切り開き、「小ロットカラー印刷特急便」のブランド名で同業の印刷会社を含む2,500社以上の取引先を持つまでに成長した。その延長線から2005年にはデジタル印刷部門を強化し、極小ロット印刷やバリアブル印刷を取り込んだ。このころには“小ロットパッケージ”印刷にも着手。小ロット生産のノウハウを応用したパッケージサンプルサービスを展開し、現在、パッケージ印刷は同社の事業の一つの柱として成長した。オリジナルフォトグッズの事業も、そうした小ロット生産・管理のノウハウがベースとなっている。

 

同社制作部制作課主任の大井聡氏は「小ロットカラー、小ロットパッケージの流れから、B to C向けに実験的に始めたのがきっかけでした。とりあえず“やってみよう”というのが当社のモットーで、6年前にオリジナルシール印刷からスタートしました」と述べる。現在の商材はリングノート、キーホルダー、アクリルプレート、クリアファイル、卓上カレンダー、名刺大カードにまで拡大。サイトの開発から印刷、加工、発送まで自社一貫体制で対応している。

 

昨年3月、新型コロナウイルス感染症の拡大防止で休校・休園となり、全国の多くの教育機関で卒業式・卒園式が中止となった。同社では児童や生徒、学生の思い出作りを支援するため、期間限定で1枚100円の格安でオリジナルクリアファイルを販売。学校や幼稚園・保育園単位に限らず、友人やクラス、部活などの記念品づくりとして利用された。

 

プリントオンライン.jpで提供するオリジナルグッズ

プリントオンライン.jpで提供するオリジナルグッズ

プリントオンラインでの発注はPCやスマートフォンのブラウザ上で完結する。アプリのダウンロードや、文字入力・編集も必要がない。会員登録のプロセスすらも省いている。「注文フローは一般的なECサイトと同じですが、3クリックで発注できる簡便さが企画当

 

初からコンセプトでした。ターゲットは子供やペットを持つ人たちです。私の妻から簡単に作れるといいねという声からアイデアを練りました。また、ブラウザに編集機能を搭載しなかったのは、慣れたアプリで画像を予め編集した画像をアップする方が使い勝手が良いと考えたからです」(大井氏)

 

効率的な一点モノの管理・生産体制

 

B to Bと異なり、B to Cのフォトグッズは、写真を見ただけでは誰が発注したのかが分からない。このため、写真と顧客情報の紐づけが必要となる。同社では受注段階から画像と顧客情報を関連付けるとともに、プリントして加工するオフラインのプロセスでも顧客情報が紐づけされる仕組みを講じている。これまで商品の取り違えなどの大きな事故は起きていない。

 

こうした管理手法は、バリアブル印刷などで個人情報を扱ってきたノウハウが生かされている。2006年という早い時期からプライバシーマークに基づく情報マネジメントに取り組んでおり、受注から発送まで同社のビル内で作業が進められ、顧客情報が外部に漏れることはない。

 

ミマキのフラットベッドUVプリンタが活躍

ミマキのフラットベッドUVプリンタが活躍

また、1点ものの受注が大半を占めるため、効率的な生産体制は必須になる。もちろんプリントはデジタル印刷を活用。キーホルダーやフォトフレームのアクリル製品はミマキエンジニアリングのA2判対応UV-LED 硬化フラットベッドインクジェットプリンタ「UJF-6042 MarkⅡ」とトロテックのレーザー加工機を活用している。まず、納期やサイズを考慮して無駄がないようアクリル板に複数の顧客の製品を面付してプリント。その後、レーザー加工機でカットする。レーザー加工機で抜いた後に治具を利用してプリントする工程もあるが、プリントするごとに、印刷位置とサイズが異なるため、プリント⇒カットの順の方が、生産効率が高い。面付はInDesignの機能を利用して自動的に製品が配置される。「受注に比例して人手が必要にならないように、CSVやアドビのソフトでデータを活用するようにしています」と、ソフトウェアによる自動化を進めている。

 

アクリル製品は品質面でも高い水準で仕上がっている。「UJF-6042 MarkⅡ」でアクリルの裏面からCMYKで写真を印刷した後、白インクで止める。これにより銀塩写真調のグロス感のある仕上がりとなる。同社ではさらに白インクの後にクリアインクを塗布。平滑性のある手触りとなるほか、バッグなどに取り付けた際のこすれを防止する。「UJF-6042 MarkⅡ」ではこれらをワンパスでプリントする。「顧客から品質を評価するメールを頂いたり、製品をSNSにアップして紹介して頂いたりしていますので、お客様は満足していると思います」。

 

「UJF-6042 MarkⅡ」は専任の担当者を置かず、大井氏を含めて制作担当者全員が扱える。色の安定性や操作性の良さがそうした運用を可能にしている。

 

B to Bへの展開も

 

コロナ禍でもプリントオンラインは堅調に需要を伸ばしている。在宅時間が増えたことも追い風になった。リピート受注も多く、昨年3月のクリアファイルの支援活動をきっかけに利用者数とユーザーの幅に広がりを見せている。

 

最近はB to Cに限らず、写真館やペットショップからフォトグッズ商材やノベルティとしてB to Bの注文が入り始めている。

 

大井氏は「スマホで撮影して保存するだけでなく、具体的なモノとしての写真需要は確実に存在します。今後はB to Bへの販路も指向していきたいと考えています」と述べている。

 

株式会社ケープリント
Print-Online.jp
https://www.print-online.jp/