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桜井グラフィックシステムズ
第9回サクライ岐阜工場新技術発表会 4月16日~19日

2019.2.28

『印刷する』から『ぺースティング』『コーティング』『描く』時代へ

 

 

桜井隆太社長 インタビュー

 

桜井グラフィックシステムズは、4月16日から19日まで、同社岐阜工場で「第9回 サクライ岐阜工場 新技術発表会」を開催する。会期中は、顧客と共に開発してきた印刷ビジネスに役立つ新製品及び新技術が提案される。特に今回は欧州企業と技術提携することでコストを抑え、高品質な箔押し加工機と洗浄装置なども並ぶ。製品開発への取り組みと新技術発表会の見どころについて同社代表取締役社長の桜井隆太氏に伺った。

 

インスピレーション与えるスクリーン印刷技術

 

 

桜井隆太社長

桜井隆太社長

昨今、様々な課題が印刷産業にあり、それに伴う業界における変化の兆しは低迷している企業が疲弊していくというよりも集約されていく状況になりつつあると感じます。そして企業戦略としては業態変革を通じたオンリーワンを求める傾向にあります。そういう意味では、印刷業界において新しいビジネスモデルが生れようとしており、従来型の下請けや横持ち仕事というよりも〝業務提携〟へシフトしています。
〝業務提携〟のスタイルの場合、最終クライアントの利益になることを直受けあるいは元請けの会社と分かち合っていくことになります。クライアントのニーズやプロモーションに応じて訴求していくことを考えますから、同じようなものを製作するのではなく、プロとしての技術や他社にない技術を持ち寄り、表現力の幅を広げることを目指すようになります。そこで力を発揮するのが応用範囲の広いアナログ技術です。
最近は、営業担当者やデザイナーからサクライの技術に興味を示して頂けるという印象があります。こうした傾向は、現場の方が設備を選択する時代から変わりつつあるとも思います。

LQM-105

LQM-105

新技術発表会では、ホットフォイル加工製造ラインとして「LQM―105」等を紹介します。例えば、スクリーン印刷機とホットフォイルを組み合わせた技術は、〝特殊印刷〟の世界を越えていると感じます。つまり「印刷」という言葉が当てはまらなくなってきているのではないでしょうか。「印刷」といえば、インクと紙の世界です。しかし、今やプリントする素材はPETやフィルムの場合もあり、載せるインクも導電インクだったりします。紙とインクにこだわる「印刷」の時代から、「ペースティング」や「コーティング」「描く」という表現に変わってきているというのがポイントだと思います。
「サクライ岐阜工場 新技術発表会」は、今回で9回目を迎えます。今回は、イタリアの「LQM―105」と、スイスの版洗浄装置などを、サクライの技術と組み合わせることで付加価値が出せるシステムとして〝サクライブランド〟で紹介します。
ストップシリンダー型全自動スクリーン印刷機+ホットフォイルライン「MS―102AX+LQM―105」として紹介するLQMは、パッケージやグリーティングカードの市場が大きい海外の企業からも注目されています。LQMは、スクリーン版を使うことで細かい表現ができ、重ね刷りしても見当がずれませんし、菊全まで刷れます。大ロットに対応するので、マーケットを広げて頂くきっかけになると思います。箔の盛り量も変えられるので、表現力の幅も広がります。

 

欧州メーカーとの連携技術も登場

 

これからはメーカーも1社単独ではなく、優れた技術を組み合わせて、顧客にとって役立つ製品を提供する連携の時代です。他社の技術を、桜井のスクリーン印刷機と組み合わせて製品化し、販売します。クロスマーケティングにも繋がるほか、開発コストが掛からない分、高額な機械にならず、確かな技術も提供できるメリットもございます。
一方、〝サクライブランド〟を拡大・発展させるために、自社では開発投資も続けます。その一つが、インライン検査装置です。サーボ駆動シリンダー型全自動スクリーン印刷機+検査装置「MS―80SD+SI―80IN」として提案します。本格的なインラインのコンベアタイプでフィルムの検査を行い、無駄なく高精度印刷を安定的に生産するシステムです。同機のオプションである版裏クリーナー装置は、自走型の版の裏洗浄装置です。スクリーン印刷機上での版清掃作業時にバキューム付ブレードが版裏側を掻き・洗浄溶剤を吸い取り洗浄します。これにより版装着のまま目詰まりをとるので、歩留まりや労働環境が向上します。
会場ではスクリーン印刷機と検査装置の組み合わせや洗浄装置のほか、箔の技術、ダイカットの機械などもお見せします。中でもロール機は、バイオセンサー印刷のデモンストレーションを行います。バイオセンサー印刷の採用は、1枚あたり4万円ほどのシートの印刷などを行うことも可能になり、スクリーン印刷の可能性を広げる技術です。「印刷」から「コーティング、ペースティング、描く」世界への展開を体現しています。例えば車のカタログ印刷だけでなく、計器パネルの印刷も可能になるのです。
ロール機については対象製品をある程度絞り込んだシリンダー型ロールツーロールスクリーン印刷機(スマートモデル)+ダイカット機械「MSDR―30S」ラインも印刷からハーフカットまでワンパス加工が出来るラインとして出展します。シールラベル業界を中心に提案できるもので、大手ラベル印刷業者に導入を見込んでいます。
洗浄装置では、オフラインのスクリーン版洗浄装置「SSW―104」も出展します。ボタン一つで簡単にスクリーンの版を洗浄する装置で、1日の終わりに版を入れておけば、洗浄してくれますから、オペレーターが手で版を拭く手間などの作業環境が改善され、作業によって版が痛むということも軽減します。ロータリー複合加工機としては、「OL―66RCS」「OL―266RCS」も紹介します。これらは性能をさらに向上させ、加工精度も±0.1にまで上がっています。
これからの設備強化を考えるとき、クライアント企業が設備できるシステムであれば、機密保持や守秘義務のために内製化されることも考えられます。ですから、元請け企業やクライアント企業が手を出し難い、専門的な設備を持つことをお薦めしたいと思います。

 

顧客と共に新技術の創造を目指す

 

サクライでは、お客様と一緒にシステムを開発する姿勢は不変です。「顧客サービス=お客様と共に製品をつくる」ということを大切にしており、そのためにも開発投資が重要だと思っています。開発にあたっては、クライアントと一緒に進むことが大切だと思います。今後、技術をベースにどのようにビジネスを展開させていくかについて、お客様と対話しながら進めていきたいと思っています。寄せられたご意見やご要望を製品に反映させ、フィードバックし、さらに改善していくということを繰り返しています。それがメーカーがサービス業になれるかどうかの分かれ道になると思います。
印刷業も、これまでの受注産業から、かつてのサービス産業に戻りつつあります。印刷業界の構造も、元請け企業と連携する企業がパートナシップを組んで提案する時代へ姿を変えていく様相です。背景には、製造業からサービス業へと変化していることが影響していると思います。この中で、生き残るためにも、他社とは異なる設備や技術を持たないといけません。
社内では、システムインテグレート課(SI課)を立ち上げました。クライアントとサクライの工場を繋ぎ、特注や開発に携わるチームです。ここで開発された技術は、「ここにしかない」ということで評価を頂いており、付加価値が高く、お客様が自己実現できるものを提供できる組織となっています。サクライは、他にない技術をご提供できるサービス業としてきめ細かい対応で差別化を進めています。トータルに供給し、必要とするソリューションやアプリケーションについては、今後も連携してご提案します。また継続して開発を進めていくためにも、お客様と一緒に開発してきたものをカタチにしてご紹介する新技術発表会を継続していきます。まだスクリーン印刷機について知らない方も多くいらっしゃいますので、様々な技術を組み合わせることでスクリーンの付加価値を上げていくということをご紹介したいと思います。LQMを導入されたユーザー企業様への見学会も計画しておりますので、ご期待下さい。
新技術発表会に是非お越し頂きまして、ユニークな技術をご覧頂きたいと思っています。新技術発表会では、お客さまにインスピレーションを与えることができればと考えています。

 

“新技術発表会”開催

4月16~19日まで岐阜工場

桜井グラフィックシステムズは、4月16日から19日まで、同社岐阜工場で『第9回 サクライ岐阜工場 新技術発表会』を開催する。

会場では、1年間で顧客企業と共に開発してきた新製品・新技術を提案する。同社では欧州の優れたシルクスクリーン周辺機器メーカーと技術や業務面での提携を進めており、未だ日本に紹介されていないスクリーン印刷に付加価値を与える技術を独自プランドとして発表する。これらユニークな技術は、海外では実績のある実用性の高いシステム。

 

◎シリンダー型全自動スクリーン印刷機+ホットフォイルライン MS-102AX+LQM-105 (新製品)

MS-102AX+LQM-105

MS-102AX+LQM-105

既存のスクリーン印刷への初期投資を抑えたホットフォイル加工製造ライン。スクリーン印刷とフォイルエンボスは従来、2系統の製造ラインを必要としているが、印刷機と融合させてワンパスで行うことで、作業効率と生産性を向上させることが特長。

 

◎印刷シート自動検査装置 SI-102OL (新製品)

サクライのスクリーン印刷機の給紙・搬送技術とウエブテック社の精巧な検査ロジックを融合させた枚葉の検査装置。反射照明と透過照明を標準装備し、印刷完成品を目的に合わせ精密に検査が可能。

印刷シート自動検査装置 SI-102OL 

印刷シート自動検査装置 SI-102OL

◎シリンダー型全自動スクリーン印刷機+検査装置 MS-80SD+SI-80IN+版裏クリーナー装置(オプション)

印刷作業の数値管理を実現したMS80SDに、前後の加工工程に合わせCCDカメラによる位置合わせ機能を搭載している。

オプションの版裏クリーナー装置は、シリンダー型スクリーン印刷機上での版清掃作業時にバキューム付ブレードが版裏側を掻き・吸い取り、作業を軽減する。

 

◎ シリンダー型ロールツーロールスクリーン印刷機(スマートモデル)+ダイカット MSDR-30S

◎ シリンダー型ロールツーロールスクリーン印刷機 MSDR-30

既に電気装置メーカーなどで採用されているシリンダータイプのロールtoロール印刷機。

 

◎スクリーン版洗浄装置 SSW-104 (新製品)

スクリーン版洗浄装置 SSW-104 

スクリーン版洗浄装置 SSW-104

ボタンひとつで簡単にスクリーンの版を洗浄する装置。洗浄時間の設定のみで自動で洗浄を行う。ステンレス製の密閉構造による高品質、高安全性ながら、競争力のある価格設定になっている。

 

◎ 印刷シート自動検査装置 MS-102INS

サクライのスクリーン印刷機が持つ性格な搬送位置決め技術とウエブテック社の精巧な検査ロジックを融合させた枚葉の検査装置。シリンダーに吸着しての搬送方法は、搬送安定化のみならず、多様な照明設定も可能にし、より精密な検査が可能。

 

◎フラットベット型全自動スクリーン印刷機 MF-80VⅡ

幅広い材料サイズ、厚みに対応する平台の全自動スクリーン印刷機。最少シートサイズ200㎜×200㎜使用を追加した。

 

◎ロータリー複合加工機 OL-66RCS (新製品)

オフセット印刷機のロータリー技術を応用した加工(抜き、ハーフカット、ミシン等を含む)が出来る複合加工機。各種電装品、外観デザインを一新し、信頼性、作業性、安全性のさらなる向上を図った。

 

◎ロータリー複合加工機 OL-266RCS (Version-Up )

ロータリー複合加工機 OL-266RCS 

ロータリー複合加工機 OL-266RCS

オフセット印刷機のロータリー技術を応用した加工(抜き、ハーフカット、ミシン等を含む)を2胴で行うことで、より複雑で、付加価値の高い加工がワンパスで出来る複合加工機。

今回、圧胴シート張り方式も一新し、更なる制度工場を実現した。

 

◎四六半裁5色オフセット印刷機 OL-580SDC+LEDUV

会場では、5色印刷機の排紙にUV硬化装置を取付け、東レの水無しプレートとT&K TOKAの3W INKを使用したVOCを排出しない環境に配慮した印刷でもが披露される。

 

◎サクライイメージセッター SIS-1800

SIS-2800に加え、新たに大型モデルとなるSIS-1800をラインナップに追加した。SIS-2800の高精度・高精細なイメージングはそのままに、大判フィルムに対応している。

 

< 第9回 サクライ岐阜工場 新技術発表会 >

日時:4月16日(火)~19日(金) 10時~17時

会場:㈱桜井グラフィックシステムズ岐阜工場(岐阜県美濃市3951番地)

 

詳細はホームページで紹介 http://www.sakurai-gs.co.jp/news/2019/1.html