印刷博物館 P&Pギャラリーで「世界のブックデザイン2017-2018」、来年3月末まで開催

書籍を手にとって楽しめる「世界のブックデザイン2017-18」展
書籍を手にとって楽しめる「世界のブックデザイン2017-18」展(レセプションで)

凸版印刷の印刷博物館は、P&Pギャラリーで12月15日から来年3月31日まで、「世界ブックデザイン2017-2018」展を開催している。同展では、2018年3月に開催された「世界で最も美しい本コンクール」の入選図書11点に、日本、ドイツ、オランダ、スイス、オーストリア、カナダ、中国の7ヵ国のコンクール入選図書を加えた約200点の優れた書籍が展示されている。

展示会場では日本相撲協会が制作した大相撲錦絵をまとめたB2判超大型本も話題に
展示会場では日本相撲協会が制作した大相撲錦絵をまとめたB2判超大型本も話題に

今回で11回目となる同展は、入賞作品の書籍を実際に手にとって確かめることができるので、優れたブックデザインと造本の技術を身近に楽しむことができる。なお、最新の入選作品だけでなく、これまでの上位賞受賞図書も展示し、過去10回分のコンクールを振り返る内容にもなっている。

なお12月14日には、同展開催に先立ち、関係者らによる内覧会およびレセプションが開催された。

レセプションで挨拶する樺山館長
レセプションで挨拶する樺山館長

開催にあたり、印刷博物館館長の樺山紘一氏は「世界のすばらしい書籍を目で見て、触り、様々に楽しみ、書物を吟味できることを嬉しく思う。また一般的にコンペティションの作品に対する解説文は短いが、この展示会ではかなり長文のものあり、よく読むとなるほどと思うことがたくさんある。そうしたことも含めて、是非、書物を吟味してもらいたい」と挨拶した。

また、協力団体として、東京ドイツ文化センター図書館長のミヒャエラ・ボーデスハイム氏も挨拶。

乾杯の発声をした日本書籍出版協会相賀理事長
乾杯の発声をした日本書籍出版協会相賀理事長
来賓挨拶した東京ドイツ文化センター図書館ボーデスハイム館長
来賓挨拶した東京ドイツ文化センター図書館ボーデスハイム館長

「書物はあらゆる文化や経験へと誘ってくれるものであり、好奇心を掻き立ててくれるもの。そして内容を一層強くしてくれるものがデザインや装丁であり、それが読者や作家、デザイナーらを満足させてくれるのだと思う。一部の研究で、書籍にまつわるこうした仕事がなくなるのではないかという風潮があるが、最近、ヨーロッパでは書籍へ回帰する動きがあり、こうした懸念は杞憂だったと思う」と書籍の価値と傾向についても語ると共に「美しい書籍は文化や生活を向上させる」と評価して、会の成功と多くの人の来場を願った。

乾杯の発声では、同じく協力団体である日本書籍出版協会理事長の相賀昌宏氏が「本は手触りが記憶を与えると思う。皆さんにそれぞれの本を楽しんでいただくことを願っている」と挨拶し、乾杯の杯をあげ、歓談となった。

<世界のブックデザイン2017-18>

会期 2018年12月15日(土)~2019年3月31日(日) 10:00~18:00

会場 印刷博物館P&Pギャラリー(東京都文京区水道1-3-3)

入場料 無料(本館への入場は有料)

関連記事

最新記事