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訃報 中村守利氏(元全印工連会長)が逝去

中村守利氏
中村守利氏

元全日本印刷工業組合連合会会長の中村守利氏(全印工連顧問、プレシーズ)が3月26日、死去した。享年86歳。

同氏は、平成10年に全印工連会長に就任。印刷料金の下落、受注競争の激化、中小企業近代化促進法の廃止など、激しい環境変化の中で、個企業がそれぞれの特色を持つ差異化戦略を選択する必要があると考え、相互補完関係による「共創ネットワーク」作りも戦略構想の重要なファクターであるとして「全印工連2005計画」を立案。基本的なところは、目先のメリット追求ではなく、「経営価値(バリュー)の創造」を中心とし、経営が永続する企業体質づくりを目指した「新価値創造の経営」を5年スパンで追求していく経営戦略の重要性を説いた。この計画により、組合内や印刷業界全体の、活発な活動に繋がっていった。
印刷が核となって、広告、流通等も含めたパートナーシップを組むという考え方の提示は、従来の印刷の範疇を超えたインパクトを与えることになり、その後の『全印工連2008計画―業態変革推進プラン』や『全印工連2010計画業態変革・ワンストップサービス』などのビジネスモデル提案の礎を築いた。
同氏は平成16年に中小企業庁長官賞、平成17年に全印工連50周年経産大臣表彰、平成22年に東京都知事表彰の産業振興功労賞、平成23年に春の叙勲で旭日中綬章を受章している。

葬儀は近親者のみで行われ、5月15日(火)正午から、東京都中央区の築地本願寺・第二伝道会館で社葬を執り行う。喪主は夫人の中村恵子氏。

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