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桜井グラフィックシステムズ
桜井隆太社長インタビュー
第8回サクライ岐阜工場新技術発表会 4月18~21日

2018.3.5

株式会社桜井グラフィックシステムズは4月18日から21日までの4日間、岐阜県美濃市の同社岐阜工場で第8回サクライ岐阜工場新技術発表会を開催する。今回、同社が長年培ってきたロータリー技術とシリンダー技術を応用した印刷シート自動検査装置『MS-102INS』、ロータリー複合加工機『OL-266RCS』を中心に、印刷会社がサービス業を伴う制作会社へと変革するためのソリューションを提案する。

 

印刷会社の業態変革を支援

 

桜井隆太社長

桜井隆太社長

この度、4月18日から21日まで、岐阜工場で8回目となる新技術発表会を開催します。
今、印刷業界は構造的な不況に陥っています。大手企業が大規模な印刷機を設備投資して仕事を集約し、中小企業はサービス業へと移行しつつあります。その中で加工会社が減少し、東京では分業で行われている抜きやミシン加工の単価が上昇傾向にあります。
内製化で小型のカッティングマシンを導入されるケースも増えていますが、ある程度のロットになると対応しきれません。だからと言って本格的な加工機は導入して簡単に立ち上げられるものではありません。
そこでサクライは、オフセット印刷機のロータリー技術を応用したロータリー複合加工機「OL-266RCS」を開発しました。同機は印刷会社様が親しまれてきた技術で、操作性もそのままに、トムソン抜きやハーフカット、ミシン加工などが行えます。外注していた加工を内製化すれば、利益率は格段に高まります。もう一つ、今度の新技術発表会の主力機となるのが、印刷シート自動検査装置の「MS-102INS」です。
神戸製鋼のデータ改ざん問題以降、納期よりも品質を要求するクライアントが増えているという声を現場で聞くようになりました。それも従来のように人海戦術で検査するような手法ではクライアントが納得しないと言います。あくまでも数値的なエビデンスが求められています。
「MS-102INS」の開発コンセプトは、不良品を仕分けるのではなく、不良品を出さないことです。検査データは全て分析し、前工程にフィードバックします。前工程で問題が発生した場合、その改善と再発防止の仕組みまで説明しなければクライアントは納得してくれません。
検査装置はお金を生まないと言われますが、これまで人手を使っていたならコストダウンになります。社内標準も作れますし、お客様の会社で検査や品質に対する意識を高めるという副次的な効果も生みます。ISOの改善措置にも対応し、クライアントの信用を買うことに繋がります。

MS-102INS

MS-102INS

「MS-102INS」はサクライのシルクスクリーン印刷機をベースに開発しているため、一般的な検査装置よりもコストを抑えています。また、サクライのシルクスクリーン印刷機を使用されているオペレーターであれば、同じ要領ですぐに使うことができるのも特徴です。当社の正確な精度で稼働する搬送技術に、カメラメーカーのウエブテックの技術を融合した装置ですから、新製品と言いながら、すでに高い実績が裏付けされています。
サクライとしましては、オフセット印刷のお客様に、この検査装置を導入して頂き、操作に慣れてきたら次のアクションとして、シルクスクリーン印刷機の導入もご提案できればと考えています。
シルクスクリーンの技術は、馴染みがないように感じられるかもしれませんが、その核となるのはサクライのロータリーとシリンダーの2つの技術です。これを横展開した製品ですから、印刷会社様にも身近に感じて頂けると思います。
オフセット印刷機だけで差別化を図ろうとするとコストと納期以外難しくなってきました。シビアなクライアントの品質要求に対し、検査装置による品質保証が新しい差別化のツールとして、また営業施策となると考えています。サクライが提供する検査装置は、それぞれのクライアントのニーズに合わせて特注で提供しています。
例えば、今度検査装置を導入される大手化粧品会社では、機械の上部に2台、下部に1台の合計3台、検査装置を搭載した構成となります。CDジャケット関連のクライアントも品質にシビアですが、検査のニーズは異なります。先日納品したお客様は、包装紙をメインに仕事をされていましたので、薄紙がパタつかずに検査できるものを特注されました。
サクライの検査装置は、装置そのものがお客様の会社にしかないノウハウとなるよう構成して納品しています。繰り返しになりますが、今は数値でデータを求められる時代です。クライアントの品質要求が厳しくなれば、検査装置で差別化することが新しいメッセージになると思います。

 

お客様の要望をカタチにする

 

OL-266RCS

OL-266RCS

新技術発表会では、競合他社にない製品を提案します。出展機種はどれもお客様と一緒に話をしながら、作ってきたものですから、必然的に今の時流に沿ったものとなります。お客様と一緒に開発する考え方だからこそ、『見に行きたい』と思って頂けるのだと思います。今は競合メーカーと同じような機械を発表しても誰も見に来てくれません。お客様から頂いた商品開発のアイデアをどのように実現するか、設計を含めて考えることがサクライの役割だと考えています。
当社には特注や改造のリクエストがたくさん寄せられます。技術に関して私は分かりませんが、全て頂いた要望は持ち帰り、設計担当者に説明します。難しい顔をしますが、結果として、「できない」とは絶対に言いません。
お客さまもサクライなら出来ると思っているからこそ、ご要望を寄せてくれるのだと思います。ハードルを超えることが開発であり、商品化することでメーカーは生き残れる余地がでてくるのだと思います。
ロータリー複合加工機もお客様の声から開発されました。単色機の改造で使っていたところ、評判が良く、仕事も増えてきたことから、品質と生産性を高めて欲しいという要望を頂きました。
これから設備は現場ではなく、営業がクライアントに対して提案できる機械を選ぶ時代です。それは日本だけでなく、全世界で共通して言えることです。今回の新技術発表会の主力機となる検査装置やロータリー複合加工機を目的に海外から100名以上のお客様が来場する予定です。
本筋から離れますが、薄いフィルムに導電インクを刷って、IoTのセンサーとして、データを取得するデバイスの生産も提案します。すでに医療関係や車業界など、シルクスクリーンの技術を応用し、新しい分野にも挑戦しています。シルクスクリーンの技術は、拡大するマーケットに追随することができます。当社は意志決定も速いので決めたらすぐに取り組みます。そうしたスピード感も強みとなります。
今年はIGAS開催の年ですが、新技術発表会ではIGASで見られない製品を見ることができます。新技術発表会はサクライが魂を込めて実施する個展です。遠方から個展に足を運んでくださるお客様に必ず満足して頂けるものを提供します。来場されるお客様は、導入を検討される方と、パートナーを探される方の二つに分かれます。それぞれの目的が達成できるよう、様々なジョイントミーティングや特注・改造の打ち合わせが出来るように準備しております。
今後、展示会の在り方は変えなければなりません。出来合いの製品を見せてもお客様のイメージはわきません。展示会があるから集客するのではなく、お客様それぞれがこの展示会をどう捉えているかが一番大事だと考えています。
今はクライアントとお客様の距離が近くなりました。下請け、仲間内という構造から、直受けか業務提携という構造に変わりつつあります。印刷会社様はこれからサービス業を伴う制作会社へと変化していきます。どのようなことにもNOと言わずに取り組むことが求められます。自社が出来る領域をここまでと決めてしまえば、後はコストしかなくなります。
オフセット業界は構造不況ですが、チャンスでもあります。クライアントが喜ぶ顔をじかに見られる時代になります。受け身の仕事で単価や納期だけの仕事から、新しい仕事を生み出すチャンスがあります。
志のあるサービス業に戻れば、非常に夢があると思います。サクライは微力ながら、印刷だけでなく、加工やその他の技術も合わせて、印刷会社様が制作会社へと変革する一助となる製品、サービスを様々な角度から提案して参ります。

 

第8回サクライ岐阜工場新技術発表会 開催概要

 

昨年の第7回サクライ岐阜工場新技術発表会会場

昨年の第7回サクライ岐阜工場新技術発表会会場

会期:4月18日(水)~21日(土)10時~17時
会場:岐阜工場(岐阜県美濃市亀野町3951番地)

【メイン会場出展機種】
印刷シート自動検査装置『MS-102INS』、シリンダー型ロールツーロールスクリーン印刷機『MSDR-30』、ロール機専用の縦型ターン乾燥装置『MSDR-30VTDRY』、シリンダー型全自動スクリーン印刷機『MS-110DDS+CCD』、ロータリー複合加工機『OL-266RCS』、フラットベッド型全自動スクリーン印刷機『MF-80VⅡ』、サクライフィルムイメージセッター『SIS-2800』

 

桜井グラフィックシステムズ http://www.sakurai-gs.co.jp/