スターティアラボ 上海印刷会社4社とARサービス拡販で合弁会社

スターティアラボは、上海の印刷大手4社と共同で、中国におけるAR(拡張現実)サービス「COCOAR」の拡販を目的とした会社の設立に合意した。
日本印刷産業連合会によると中国の印刷会社数は約6.7万社、出荷額は13.3兆円と言われている。さらに2000年以降に設立された印刷会社が全体の75%以上を占める。また印刷市場の75%がパッケージ印刷となっており、商品のラッピングの印刷に特にニーズが高い市場となっている。
AR(拡張現実)サービス「COCOAR」は、日本の印刷業を中心に1,300社以上に導入され、商品パッケージの印刷にARを付与するなど印刷物の付加価値を高めるツールとして活用されている。また上海でも2015年から「COCOAR」の販売を開始し、中国の印刷会社への提案を行っている。
こうした状況を背景に、これまで日本国内で培ってきた「COCOAR」の活用ノウハウおよび、上海における「COCOAR」の提案実績から、中国の印刷市場においてもARの普及が見込めると判断した。
そのため、中国における「COCOAR」拡販のため、現地の印刷企業と合弁会社『上海巨现智能科技有限公司』を設立することとなった。合弁会社設立を機に、「COCOAR」を基に中国市場に合わせた新しいARブランド「FindAR」を販売していく。
上海巨现智能科技有限公司は、スターティアラボが出資するほか、上海最大手のパッケージ印刷会社であり、国内外医薬、食品や化粧品ブランド企業をクライアントに持つ上海扬盛印务有限公司、上海POP印刷の40%のシェアを持つ海瑞时創展印刷有限公司のグループ会社、新余蜻蜓谷财富管理中心、上海や北京に複数店舗を運営するデジタル印刷最大手の企業である上海同昆数码科技有限公司、商業印刷や文化的な印刷物を手掛ける上海西口印刷有限公司のグループ会社、上海纸说信息技术有限公司の4社およびこれまで「COCOAR」の開発を手掛けてきた西安思达典雅软件有限公司(スターティア出資企業)が出資する。
将来的には上海だけでなく、中国全土の印刷会社と連携し、企業の総合的なデジタルマーケティングを支援すると同時に印刷会社を紙印刷からITまで自由自在に提供できる「マーケティング支援企業」へと業態変革を促し、印刷業界の活性化を図る。
合弁企業は、6月中の設立を予定しており、2019年度には中国におけるARサービス「FindAR」の導入社数300社を目指す。

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