凸版印刷 大英博物館と北斎画鑑賞で連携

 ドキュメンタリー映画「British Museum presents: Hokusai」撮影風景(右)
ドキュメンタリー映画「British Museum presents: Hokusai」撮影風景

凸版印刷は、大英博物館開催の特別展「Hokusai Beyond the Great Wave (北斎-大波の彼方へ-)」(2017年5月25日~8月13日)に「北斎漫画」高精細デジタルアーカイブデータを提供するとともに、特別展関連制作のドキュメンタリー映画「British Museum presents: Hokusai」で、同社が開発したデジタルコンテンツ『Touch the 北斎漫画』を活用して「北斎漫画」の新しい鑑賞手法を提案している。
映画は、6月1日のイギリス・ロンドンでの先行上映を皮切りに、イギリス国内175箇所の映画館およびドイツ、フランス、アメリカで順次公開される。6月下旬にはBBC Fourデジタルチャンネルで放映される。

凸版印刷の「北斎漫画」デジタルアーカイブの取り組み
凸版印刷は、2012年から、葛飾北斎が江戸の森羅万象を描いた全15編の冊子本「北斎漫画」のデジタルアーカイブ化および新しい鑑賞方法の開発に取り組んでいる。
世界一の北斎漫画蒐集家である浦上蒼穹堂・浦上満氏のコレクションから提供された初摺本を高精細デジタルアーカイブ化。そのデータを活用してデジタルコンテンツ『Touch the 北斎漫画』を制作し、美術展と連動した公開や各種イベントなどでの活用を行っている。初摺ならではの微細な表現まで鑑賞できるだけでなく、冊子に描かれた4,000近い図を一覧化し大型モニターに映し出すことで、「北斎漫画」に描かれた表現豊かな江戸時代の世界を一望できる。また、画面全体に散りばめられた「北斎漫画」の中からテーマに沿った図のみを抽出するなど、デジタルならではの切り口で鑑賞できる。
2016年にはオリジナルの北斎漫画と同じ「冊子本」を操作する感覚を再現したブック型コントローラで楽しめる『Flip and Touch the 北斎漫画』を発表した。

関連記事

最新記事