印刷業界ニュース ニュープリネット

Ferture特集記事

P’Sネットワーク 東京オフィス・ショールームを開設

ps3

2015.11.9

販促物に特化した印刷通販

山田社長

山田社長

販促物に特化した印刷通販を展開する株式会社P’Sネットワーク(静岡県富士市)は今年4月、東京都中央区京橋にショールーム兼オフィスを開設し、ユーザーの利便性向上を図っている。
同社の創業は2003年。当初、生産拠点を構えるつもりはなかったが、顧客が広告代理店や印刷会社、制作会社が多く、納得できる品質と納期で製品を提供するためには自社生産が必須と判断。2008年に工場・設備を取得し自社生産をスタートした。昨年1月には最新の空調設備、エアシャワー等を備えた新工場を竣工し、稼働させている。
同社の商材はポケットティッシュ、ボックスティッシュ、卓上カレンダー、あぶらとり紙、クリアファイル、うちわ、Wリングノート、LEDディスプレイ、のぼり旗。一般的に手間のかかる加工や特殊原反を必要とする商品に特化。面倒な製品を低コストで生産できる体制を整えたことで、参入障壁が高い領域を確保している。ほとんどが販促で使われるもので、「価格」「納期」「品質」いずれも高い評価を得ている。
ショールームは都営地下鉄浅草線「宝町」の出口の横。歩いて数歩のビルの2階にある。ここに同社の商品が並んでおり、手に取ってネットではなかなか伝わらない質や重さを感じることができる。
現在の常駐人員は営業、業務・営業支援、デザインの3名。打ち合わせスペースを確保し、クライアントの相談に乗れる環境を整えた。

ショールーム機能を備えた東京オフィス

ショールーム機能を備えた東京オフィス

同社の山田社長は「今までは営業マンゼロ、100%ネット受注のみで12年間売上目標が達成できていたが、今後も成長していくためには今までと違うやり方が必要と強く思い、ショールームを開設しました。毎年同じ季節に同じ商材をご発注下さるリピートのお客様のフォローも徹底していきたいと考えています」と説明する。B to Bの顧客が多く、これまでも売掛販売などを取り入れてきており、ショールームを通じ一歩進めてネットでは提供していない特注の案件にも対応していく。
ショールーム内には卓上カレンダーやWリングノート、クリアファイル、ボックスティッシュ等の商品サンプルが並び、打ち合わせスペースが設けられている。クライアントはサンプルを手に取りながら想像力を膨らませ、P’Sネットワークの担当者と販促物の企画を練ることができる。デザイン担当者を配置したのは、そうした打ち合わせや相談から吸い上げたニーズをすぐに形にして提案するため。ゆくゆくは生産拠点である本社にデータチェック機能のみを残し、デザイン機能をショールームに据えて、Webページの改良や自社のPRカタログ・広告活動の制作等を含めてクライアントのニーズに即時対応する体制を考えている。

新規参入で自動化を指向

P’Sネットワークが需要を集めてきたのは手間のかかる後加工を効率化し、製品を安価に提供できる体制を整えている部分が大きい。従業員数約30名ながら12億円の売上を可能にしたのは、自動化が可能な高性能打ち抜き機や、自動うちわ貼り機などの後加工設備に積極的に投資してきた成果である。
また、同社ではプリプレスワークフローのPrinect(ハイデルベルグ製)に、経営情報システム(MIS)のPrintSapiens(J SPIRITS製)、Web受発注システムを連結。Webから注文が入ると、受注情報がMISに反映され、売上・利益情報が計上されるとともに、製品仕様情報から自動的に作業指示書が起票される。さらには製品仕様の情報はワークフローシステムに流れ、面付作業をはじめとするプリプレス作業がほぼ自動で処理される。これにより限られた人員でプリプレス、後加工の生産性を大きく上げることができている。
新規参入のため、従来の印刷業界の常識に捕らわれずに自動化、効率化を徹底して追求し、受注から発送までを一元管理できる仕組み作りを構築した。
立ち上げから自動化、効率化を是とする社風は印刷業界が初めての若い社員にすぐに浸透し、オペレーターも徐々に育ってきた。MISを導入した際には受注・工程管理の流れが変わり、社員に少々戸惑いもあったそうだが、それも1、2ヵ月で軌道に乗った。若い社員で印刷業の常識にとらわれていなかったからこそ、柔軟に新しい仕組みを取り入れやすかったともいえる。
山田社長は、「自動化できる装置を見る視野をできるだけ広げたい。人海戦術には限界があり、人材確保も年々難しくなっています。今年に入ってからは顕著でパートさんの募集をかけても希望の人材が集まりません。今後に向けさらにオートマチック化できる仕組みを目指しています」と述べる。

新サービス「のぼり旗」を開始

今年4月からは「のぼり旗」のサービスを開始した。オリジナル、既製品、セミオーダーから発注することができる。オリジナルはレギュラー(60×180㎝)、スリム(45×180㎝)、ショート(60×150㎝)のサイズを用意。同社指定のデザイン仕様に基づき、データを作成して入稿する。既製品はイベント、飲食・食品、車・ガソリンスタンドなどの業種別に約2,500点のデザインから選択するだけで簡単に発注できる。現在、「冬ののぼり旗」のカテゴリを設けている。セミオーダーでは既製品のデザイン変更を受け付ける。
今後は「新アイテムというより、新商品。自社で加工して完全な商品の形でお届けするのが当社の方針で、そうした視点から新しい商品を作っていきたい」とデザイン部門の充実を図る。また、来年には菊半裁の印刷機の新設を予定。1台で既設機の2倍の生産力を持ち、テスト機ではこれまで解決できなかった印刷の問題点もクリアできることを確認済み。

▽東京オフィス・ショールーム:東京都中央区京橋2-12-9 55-1(ゴーゴーワン)京橋ビル2F

http://www.psnw.co.jp/