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東洋美術印刷 B to B向け印刷発注サービス『らくだプリント』展開

toyo3

2015.11.9

印刷発注という業務負担を軽減する
顧客支援サービスとして

10月に開催されたオープンハウスで。山本社長(右)と及川氏

10月に開催されたオープンハウスで。山本社長(右)と及川氏

美術印刷という製造の強みを持つ一方、保険約款や保険のしおりなど保険業界の市場を得意としている東洋美術印刷株式会社(東京都千代田区飯田橋4-6-2、山本久喜社長)では、企業顧客向けWeb to Printサービス『らくだプリントを本格的にスタートしている。同サービスは、元々同社が提供していた名刺発注サービス「らくらく名刺」からバージョンアップしたもので、昨年12月頃から徐々に移行をはじめ、今年7月には100%移行を果たしたという。
『らくだプリント』で採用している仕組みは、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズのWeb to Printシステム「iAutolay Magic」。自動組版エンジン「Form Magic」を搭載させているため、顧客側としてはあらかじめアップされているテンプレートの中から使いたいデザインを選択し、自分のパソコン画面上で内容を変更して、簡単に発注できる。
「ほぼショッピングサイトと同じ感覚で印刷発注できるようになっています」と言うのは、同サービスの運営を担当している製造部PODグループの及川正浩氏。内容の変更だけでなく、数量カウントの設定や、買い物かご機能など一般の通販サービスと同じような仕様になっている。サイト上にアップされているテンプレートを利用して、必要なテキストや画像の入力あるいは訂正をして発注するだけなので、DTP作業に疎い人でもパソコンと通信環境があれば利用できる。
また、企業名刺や全店舗で統一したチラシを作りたいというような企業ニーズに応えたカスタマイズ化も可能。担当者が中身を制作して発注した後、仮発注の段階で発注の承認・否認を行う管理者機能により、印刷物の発注管理もスムーズに行える。さらには納品先、請求先などを営業所毎・部署毎などで細かく設定することもできる。そのための新規登録や変更といったデータ管理はユーザー側で手軽に行えるのもポイントだ。
最近は、企業の統廃合、組織改編などが頻繁に行わる傾向があり、その都度、印刷発注先に変更を依頼するのは顧客企業の印刷発注担当者にとって負担となる。そうした流動的な企業の動きにも柔軟に対応できることからも、「お客様にとって安心・便利に利用してもらえるサービスになっていると思います」と山本社長は語っている。
現在、『らくだプリント』で提供しているサービスメニューは名刺、チラシがメインだが、テキスト制作でも利用可能で、今後は更にサービスメニューを拡充していく予定だ。
特に一見複雑に思える塾などで利用される個人の学力診断シートのような印刷物での活用も有効だという。『らくだプリント』を動かしているiAutolay Magicには、自動組版エンジンのForm Magicが搭載されているので、あらかじめテンプレートや入力項目の決まり事を設定しておけば、学科別の採点が反映されたグラフや、メッセージ欄へのコメント記載なども、担当の先生が自分のパソコンから数値やコメントを入力するだけで実現可能になる。

よりセキュアな環境で
パーソナライズされた印刷を発注

らくだプリントの画面

らくだプリントの画面

『らくだプリント』サービスを導入することで、入稿-校正-発注という印刷発注作業がWeb上で完結する。つまり、従来の訂正箇所を手書きしたものをFAX送信して、印刷会社が訂正した内容をメールやFAXから確認した後に印刷発注する、といったやりとりが短縮化される。
『らくだプリント』の利用により、顧客側の印刷発注業務の省力化や、効果的な営業ツールが手軽に作成できるといった印刷物制作のメリットだけでなく、セキュアな環境も実現するという。これまでにも、名刺印刷などで複数の営業部署に業務が広がる場合、他の社員の情報は見えないようにしたいというニーズがあったという。『らくだプリント』のシステムであれば、決められた営業部ごとの情報しか見えないようにするといった設定が可能になっているため「安心してサービスを使ってもらっています」とのこと。
『らくだプリント』サービス構築にあたって、印刷発注を受ける側である東洋美術印刷においても、作業効率化が図られている。かつて入稿用サイトのメンテナンス、オペレーター、校正作業、最終チェック要員と、最低4人の担当者が必要だったが、今では1人で担当している。校正作業においても、品質の面も含めた最終チェックは必要ではあるものの、顧客側からもテキストや校正のチェックがリアルタイムで行われるため負担が軽減している。
加えて、校正画面における画像確認の再現性の良さも、『らくだプリント』の特長の一つになっている。確認画面であっても、実際の印刷物と同等のプレビューが見れるようになっているので、スーパーの生鮮チラシや高級商品など、仕上がり品質と格差ない校正を見ることができる。
システムの柔軟さを背景に、支店ごと、営業所ごと、あるいは営業マンごとのチラシづくりが可能になる『らくだプリント』。Webと自動組版という仕組みを利用したサービスによって、「個人専用のパンフレットづくりが、DTPを知らない人でも簡単にできるようになるということです」と山本社長は語っている。https://www.toyobijutsu-prt.co.jp/rakuda