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Ferture特集記事

加藤製本
PURの“加藤製本”として世界で評価
上製・並製本で6生産ライン

katomain

2016.8.8

 

2003年欧州に単独PUR視察

 

加藤隆之社長

加藤隆之社長

ウレタン系接着剤を使い広開性、リサイクル、省エネに優れた製本方式として脚光を浴びるPUR製本。写真集、絵本、図鑑、美術書、カタログなどで最適な製本方式として人気が高い。紙と接着剤が剥離しやすくリサイクルにも適し、グリーン購入法や日本印刷産業連合会のグリーン基準にも適合している。特に耐久性が抜群で、寒冷地や夏場の車内、空調設備のない倉庫など過酷な温度環境下でも本が壊れない。糊を溶かす温度が低いので消費電力も少なく、塗布量が従来の接着剤の半分以下なので省資源にも優れている。

東京都新宿区水道の加藤製本株式会社は、PUR製本の本格的な製造ラインを日本で初めて確立し、国内でも屈指のPUR設備とノウハウを持つ製本会社として知られる。学参、辞書、図鑑の出版物、手帳、文具のPUR製本で、これまで約4千万冊(2016年3月)以上の実績を積んでいる。

加藤製本は1941年に創業、従業員129人の上製本・並製本専業者。新潮社、文藝春秋、講談社、集英社、学研 河出書房新社、草思社など出版社をお得意先に持ち、「PURの加藤製本」として知られている。

加藤隆之社長は、2003年にスイス、ドイツ、英国を視察してPURの技術を取得した。2005年に日本で初めて本格的なPUR製本のライン設備を導入、2008年にアジアで初めてPUR上製本(無線綴丸背では世界初)の生産に成功した。

広開性に優れる上製本図鑑

広開性に優れる上製本図鑑

「PUR製本は日本でも以前から行われていました。しかし、PUR製本に必要な設備や技術が日本では確立されていませんでした。私は欧州の製本会社やメーカーで約1か月間、PUR製本の製造に関する技術を勉強して日本に帰りました。2005年に日本で初めての本格的なPUR製本の製造ライン設備を構築しました。2008年にはPURの上製本の製造に成功し、大量生産技術を確立しました。2009年にはアジア初のPUR横糊製本を始めました。PUR製本は、PUR製本のための“下処理”、PUR糊が本にしっかりと接着する“養生”の技術が高品質のPUR製本を作ります」と加藤社長はPUR製本技術確立の経緯を述べる。(続きは『Post Press Book』で)