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Ferture特集記事

インタビュー・田中紙工
紙加工技術という付加価値の提供
『ニッチ+ワンストップ』で突き抜ける

tanakamain

2016.8.8

全日本製本工業組合連合会は、2014年に「新生・製本産業ビジョンと中期振興策『製本産業ビジョン2018』」を策定している。同ビジョン作成員会委員長も務めた田中真文氏(株式会社田中紙工)に、製本・加工業の可能性と、最新の加工ニーズについて伺った。

 

 

生き残りのための『製本産業ビジョン2018』

 

8 田中真文社長

8 田中真文社長

印刷産業全体の状況は過去20年以上、右肩下がりで推移しています。中でも出版市場は厳しく、この市場を主な事業領域としてきた製本会社では大手企業でも製本ラインを縮小したり、廃業する企業も出ています。一方、手帳などの紙製品や商印の一部は比較的動いている市場もあり、市場毎に異なる動きがあるというのも現状です。また、単に市場が縮小するのではなく、生き残った企業に仕事が集まりながら全体にシュリンクしている“残存者利益”への期待から、いかに生き残るのかということが経営課題の一つになっています。

全日本製本業組合連合会では、2008年に策定した中期振興ビジョン「チェンジ・ザ・モデル2012」を踏まえ、新たに組合員のためのビジョンとして「新生・製本産業ビジョンと中期振興策『製本産業ビジョン2018』」を作りました。

ビジョンの柱となっているのが「『ニッチ+ワンストップ』で突き抜ける」です。各社の個性や強みを発揮し、ニッチに特化してワンストップサービスを提供することで生き残りを図りましょうと提案したものです。ビジョン実現のための新時代製本業の5つの変革ストーリーとして掲げているのが、①技術振興型ストーリー、②上流域拡大型ストーリー、③下流域拡大型ストーリー、④商品開発・販促型ストーリー、⑤製本コーディネート型ストーリー、の5つで、市場戦略として可能性の高い内容をまとめています。

製本・後加工業は、受注する加工内容によって設備が全く異なる業態です。加工には様々な技術とそれに伴う設備があるため、必要な全ての設備を揃えることは不可能です。自社の特化する加工に注力した設備強化を行うため、“専業者”として成り立ち、各企業の存在価値が発揮できるのだと思います。(続きは『Post Press Book』で)