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【技術】渡辺通商
検査機器の必要性
扱う者が思い込むヒューマンエラーを軽減させる為に

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2020.5.21

検査装置 CPIシリーズ

検査装置 CPIシリーズ

渡辺通商株式会社では、理念の一つに人の勘違いを減らすにはどう対処すればよいかなど、人が起こす間違いに関するテーマも掲げている。

最大の考え方は、

・設定が簡単であること

・設定完了までのステップが限りなく少ないこと

・不明な設定は装置が受け付けないこと

間違いたくても間違えられない、すぐに覚えられる設定手順の構築が、渡辺通商では必要不可欠だと感じていた。

その理念から誕生した検査機器の一つに丁合機でおなじみのカメラ検査装置(CPIシリーズ)がある。

この製品はオプテックス・エフエー株式会社製を採用している。当時カメラの検査機器は各メーカでラインナップはしていたが、同社の考え方に一番近いものがあった。

最初は、他社のメーカを採用しており数台作られたが、どうしても渡辺通商の考え方に合わなく、また、そのメーカであるカメラエンジニアも惜しみなく協力して頂いたが、思う程の成果が出なかった。苦渋の決断だったが、当時カメラ開発に精力的だったオプテックス・エフエー株式会社に協力を願い、今までの渡辺通商の考え方を説明し連携を図った。

考え方のひとつを説明すると、通常はカメラの設定も作業オペレーターが行うと思う。運転動作を始めると、検査OKな物がNGになってしまい、機械が停止する事が時折ある。

作業オペレーターは、OKな物がNGにならないよう、しきい値を感度が甘い方向にするはずである。

渡辺通商は、その行為自体が、人が誤ってしまう落とし穴であると考えた。その設定にしてしまうと、ギリギリNGだったものが、OKとなり検査を通過してしまう。

ならば、作業者がしきい値を変更出来ないようにするために、どのようにカメラ内部の設定が必要かをオプテックス・エフエー株式会社と共同で考え、ついに完成させた。

 

カメラ検査装置CPIシリーズ

 

その製品が現在のカメラ検査装置CPIである。

このカメラ検査は、しきい値設定という概念がない。作業者は、確認したい位置にカメラを配置し、全段撮影を行うだけだ。このカメラ装置の機能の一つに、何もない白や黒など特徴がないものは、この段階で設定が出来ないよう配慮している。

こんなエピソードがある。このカメラが完成した当時、他社のカメラ検査装置を使用している作業者から、「こんな設定が簡単すぎるカメラ装置は信用出来ない」という言葉を頂いたことがある。

深くカメラ検査装置を知っている作業者からすると、その簡単さから、そう見えたのだろうと感じる。もちろん、その後、使って頂き、信用して頂いた事は言うまでもない。

検査装置があるからと過信すると、思わぬ落とし穴へと落ちてしまう。この事から作業者が検査装置でヒューマンエラーを出来るだけ起こさないよう、陰ながら配慮に努め、今日まで至った。

また、このカメラ検査装置は、カレンダー製本機Tanzacシリーズにも取付け可能な装置である。

CPI-020Bは、タンザクの名入れ、またはカレンダー下部の名入れの部分を検査が可能。これも先程の話同様で簡単に作業者が設定できる。

Tanzacシリーズの検査装置として、他に厚さ検出装置がある。

 

厚さ検出装置

 

カレンダー本文の厚みを計測する装置で、最初に記憶した厚さとその差を検知する。

カレンダーを手挿しで製本する場合、2,000回/時の速度で作業をしている事が多いが、厚さ不良の場合、機械は停止せず、カレンダーも閉じることなく、そのまま排出を行う。

機械が止まらない理由だが、機械を止めてしまうと、リズムに乗って作業していた作業者に水を差してしまう可能性と、そのリズムを狂わせたことによる人為的ミスの誘発を抑える役目も担っている。もちろんエラー音で知らせるので、排出側の担当者が不良のカレンダーを取る仕組みをとれば、機械を問題なく運転が可能である。

なお、厚さ検出装置には、卓上型「AKS-510B」の用意もあり、幅広い用途に使用が可能とのこと。

 

カレンダー製作を管理するBRS-1200

 

カレンダーに印刷されたバーコード

カレンダーに印刷されたバーコード

BRS-1200は、予定通りにカレンダーが並んでいるかの検査を行う装置。

カレンダーの上部、タンザクに隠れてしまう部分に、あらかじめその月の情報が入ったバーコードを印刷しておく。丁合機から排出したカレンダーが順番通りに並んでいるかをバーコードスキャナーで読み取り検査を行う。

上記のバーコードスキャナー装置とカメラ検査装置のバックアップがあれば、「大概のヒューマンエラーを軽減させ、作業者への不安要素も排除、会社の信用をさらに向上、生産性の効率化、エンドユーザー様に安心かつクオリティの高い製品供給が可能となるはずである」と、渡辺通商は検査機器の重要性を述べている。

渡辺通商では、「検査機器の必要性を考えてみる」との題名でYouTubeへ動画をアップしており、広く紹介している。

その他にも検査機器に関わる多くのストーリーが実在するという。「機会があれば是非紹介したい」と述べていた。

 

動画サイト

https://www.youtube.com/watch?v=iSS0NurtITc