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【技術】グラドコジャパン
小ロット対応、地球に優しいテープバインダー
コート紙に対応、フォトブックなどに

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2020.5.21

page2020に出展されたコート紙対応のテープバインダー

page2020に出展されたコート紙対応のテープバインダー

グラドコジャパン株式会社は、プロダクションプリンタに最適の小ロット対応の自動テープ製本機『Near-line ATB』シリーズに、コート紙対応の『Near-line ATB Coated』を加えた。

同社はオフィス向けの紙処理装置の開発、製造、販売を手掛けており、1986年、GRADCO SYSTEMS INC.(GSI社/米国)の日本法人として設立。親会社のGSI社は1974年に創業し、複写機やプリンタ向けのコンパクトソーターを開発、販売してきた。日本法人設立後、国内でもコンパクトソーターの製造・販売を開始。2007年には事実上国内企業として独立している。

現在はプリンタメーカー向けに、プロダクションプリンタや複合機用のインライン型のテープバインダーを供給している。製品開発の特徴は『グラドコ・マルチクライアントシステム』。標準のモデルから、各メーカーの機種ごとに右出し、左出しなどの機能をカスタマイズし、開発コストの抑制と開発スピードの向上を図っている。

主力製品の『Near-line ATB-100』は、ニアラインで稼動する自動テープ製本機。最大で150部/時の生産性を持ち、再生紙製本テープと紙製のテープカートリッジによりリサイクル適性が高い環境対応型の仕様となっている。ニアラインで稼動するため、柔軟なプロダクションプリンタの運用を可能にしたほか、製本時にメインシステムの生産性低下を招かない。

対応用紙サイズは8.5×11もしくはA4。製本枚数は80g/㎡の用紙で10~120枚/刷となっている。出力した刷本を重ねてセットし、ボタンを押すだけで製本するため、専任者や特別な技能を必要としない。

テープ製本サンプル

テープ製本サンプル

テープ製本は、主に報告書、マニュアル、仕様書、決算報告書、会議資料、カタログ、名簿、会社案内、社内規約、セミナーテキスト、教材・問題集、プレゼンテーション資料、研究論文、企画書、アルバム、書籍・オンデマンド出版、サークル誌・情報誌、対応用紙サイズなどの市場で利用されている。自動車メーカーをはじめとするメーカーや一般企業、官公庁、同人がターゲットとなる。また、針を全く使わないため、子供にも安全。プラスチック材もなく、環境にも優しい。

自動テープ製本機は、エントリー機からミッドレンジ機まで、プロダクションプリンタの製本機として徐々に認知度が上がっている。小ロット生産の割高さが指摘されている同人誌市場にも注目されており、Near-line ATB-100のランニングコストは同社の試算によると一冊136円で、小ロットの需要が見込まれている。

今年2月に東京・東池袋のサンシャインシティコンベンションセンターで開催されたpage2020では、コート紙対応モデルを発表。業界初のカラー高品位印刷用コート紙の製本を可能にしており、フォトブックなど新たな領域での活用も期待される。

コート紙用の製本テープ

コート紙用の製本テープ

価格はオープン価格。すでに印刷会社からの引き合いや問い合わせも寄せられているという。実機は東京都町田市と茨城県水戸市の研究・開発・製造拠点で見ることができる。

【Near-line ATB-100の主な特徴】

・高品位な製本仕上り

・熱溶着方式による強いページ接着力

・高速な製本動作(自動製本時、最大で144部/時)

・カートリッジ方式による自動テープ供給(100本/カートリッジ)と容易なテープ交換

・環境に配慮した再生紙製本テープと紙製のテープカートリッジ

・エアー給紙方式により、印刷面を傷めにくく、安定した搬送を実現

・2段構成のフィーダにより、表紙/裏表紙の挿入が可能

・システムの生産性・作業効率の向上/メインシステムとの並行作業が可能/製本時にメインシステムの生産性低下を招かない

・複数のプリンタからの出力を処理可能

・システム更新時も継続使用が可能